トミー・ジョン手術を経て、長いリハビリ生活から二軍で実戦復帰を果たしたカープ高橋昂也が、順調に登板を重ねている。

左肘手術から復帰し、順調に試合登板を重ねる高橋昂也。

「まずは肘も何も問題なく投げられているのが一番ですし、結果にも内容にもこだわって投げることができています」

 実戦復帰となったのは9月5日のソフトバンク戦。2点リードの9回にマウンドに上がると、ストレートは最速143キロを記録。2三振を奪うなど1回無失点で復帰戦を飾った。その後は中継ぎとして9月10日に2回26球を投げて無失点、9月24日には2回2/3、46球を投げて2失点も5三振。着実にイニング、球数を増やしていった。

 順調に登板を重ねる中、10月2日のオリックス戦では久しぶりの先発マウンドの機会を得た。

「先発するのは2年以上前のことだったので、新鮮で懐かしい感じでマウンドに上がりました。前回中継ぎ登板で少し体力的にキツかったので、良い意味で力を抜いて投げてみました」

 この日は4回52球を投げて2安打無失点と好投を見せ、先発としての感覚も少しずつ取り戻してきている。また復帰するにあたり、肘の負担を考慮してテイクバックを早く上げて投げるフォームに変更。「まだしっくりこない部分もありますけど、納得いく球を投げられる確率は高くなっています」と、一定の手応えも感じている。

「今年中に球数制限も外れるので、そういうときにしっかり一軍に上がる準備ができているようにやっていきたいです」

 今季カープ投手陣は、若手投手が続々と一軍昇格、デビューを果たしている。待望の一軍昇格へ向けて、背番号34は着実に復活への道を歩んでいる。