10月22日の阪神戦(甲子園)で「7番・一塁」で2試合ぶりにスタメン出場したカープのピレラ。3ランを含む猛打賞を放つなど、自慢のフルスイングで存在感を示し、勝利に大きく貢献した。

10月22日の阪神戦で9回1死二、三塁の場面で11号3ランを放ったピレラ選手。

 まずは3回の第2打席、レフト戦を鋭く破る二塁打を放ちチャンスメイク。今季初勝利を目指す先発・薮田への強力な援護点の呼水となる一打をマークした。続く4回の第3打席では、2番手・小川の初球をライトへ流し打ち、広角に打ち分けるシェアな打撃を披露。9月23日の巨人戦以来の複数安打をマークした。

 極め付けは1点差に詰め寄られて迎えた9回の第5打席。5番手・岩貞が投じた内角高めの球を完璧にとらえると、打球はレフトスタンドに着弾。チームの勝利を手繰り寄せる貴重な3ランとなった。このアーチで今季6度目の猛打賞を記録。前夜、打線が完封負けを許した阪神相手にリベンジを果たし、チームはカード勝ち越しを決めた。

「試合の日に球場に足を運んだら、常に一生懸命プレーすること、そして試合になればスコアに関係なく、ガムシャラにプレーすること、そういったことだけを心がけています」

 すでにリーグ優勝の可能性が消えた中での試合となっているが、常に100%の全力プレーが信条の助っ人は、この日も攻守にわたり必死のプレーでチームを鼓舞。9月の月間打率は2割前半に終わり、開幕当初の勢いは下降をたどっていたが、10月の月間打率は3割をマーク。ここにきて再び打撃の調子が上昇してきた。

 持ち味のパンチ力のある打撃を武器に、背番号10の助っ人が残り試合も“全力プレー”でチームの勝利に貢献する。