◆2019年夏:2年夏はエースとして、3年夏は4番として出場

福井・敦賀気比高出身の木下元秀選手。

 木下元秀は、西川龍馬や東出輝裕(二軍打撃コーチ)などを輩出した敦賀気比高出身。甲子園には2年夏に初出場。エースとして登板するも1回戦で6失点し初戦敗退。その後、ケガの影響で外野手に転向し、3年夏に再び甲子園に出場。4番打者として活躍し、ベスト16進出に貢献。甲子園3試合で打率.583というハイアベレージを残し、大舞台での強さを証明した。

「高校野球はプロと違って一発勝負。守備のミスや投手が与える四球一つで流れが変わるだけに、一球の大切さを教えてもらった3年間でした。今でも脳裏に浮かぶのは、甲子園での最後の試合となった仙台育英戦です。僕が打っていたら勝てた試合だっただけに、打った打球が、プロ野球選手になってからもスローモーションで蘇ることがあります。それくらい悔しかったですね」

 1球の大切さと一発勝負の怖さ。甲子園での悔しい経験は、木下の成長を促す原動力の一つとなった。