12月27日、広島ドラゴンフライズが連敗脱出を目指し、富山グラウジーズとの年内最終戦に臨んだ。守備の乱れが課題となっている広島だが、この日も序盤から守備が崩壊。第1クォーターから8個のターンオーバーを犯すなど、試合開始早々に主導権を富山に譲り渡してしまった。

ジャマリ・トレイラー選手の攻守にわたる活躍で追い上げを見せた広島だが、第1クォーターの拙守が最後まで響いてしまった。

<1Q>
 富山のジュリアン・マブンガに先制を許すが、広島もすぐにトーマス・ケネディのスリーポイントで反撃する。しかし広島は徐々に守備が崩れ、攻撃でもクォーターだけで8個のターンオーバーを犯し、試合の主導権を富山に握られてしまう。12-27と大差をつけられたところで第1クォーターが終了。

<2Q>
 広島はジャマリ・トレイラー、ケネディのジャンプシュートで連続得点し、良い流れをつかむ。富山も宇都直輝のジャンプシュート、マブンガのスリーポイントとバランスよく得点するが、広島はアイザイア・マーフィーのレイアップシュートや、ケネディのスリーポイントで追い上げて、点差を3点縮めたところで前半を終了(32-44)。

<3Q>
 広島は開始からケネディがジャンプシュート、スリーポイントを決めるなど奮闘する。しかし富山の速い攻撃を止めることができず、水戸健史に簡単にレイアップシュートを許してしまう。終盤に古野拓巳がドリブルで富山の守備を崩し、朝山正悟、グレゴリー・エチェニケが連続でシュートを決めるが、点差を詰めることができず52-65で第3クォーターを終了。

<4Q>
 開始から広島はターンオーバーを犯し、リチャード・ソロモンにダンクシュートを決められるなど富山の勢いを止めることができない。富山のターンオーバーからマーフィー、トレイラーが連続得点し流れを掴みかけるが、第1クォーターの点差が響き、70-85で試合終了。

 第2クォーター以降は互角以上の内容を見せた広島だが、前日に続き第1クォーターの拙守(12-27)が響き富山に連敗。年内最終戦を飾ることができず、屈辱の12連覇となってしまった。
 ケネディの帰化、マーク・セントフォートの加入、特別指定選手として入団した東海大学3年の佐土原遼がBリーグデビューを果たすなど、さまざまなテコ入れを行っている広島だが、個々の能力がチーム力に反映されているとは言い難い状況だ。次戦は連敗脱出を懸けて、広島・エフピコアリーナふくやま(1月2日、3日)で秋田ノーザンハピネッツを迎え撃つ。

◆ドラゴンフライズ・ヘッドコーチコメント

堀田剛司ヘッドコーチ
「今年最後の試合だったが、富山まで応援に来てくれたファンの皆さんに勝利を見せたかった。結果がついてこない状況が続いているが、個としてもチームとしても成長が見られる。1月2日からの秋田戦に向けて練習と、メンタルのコントロールも大事だと思うので、調整しつつ臨みたい。(今日の試合は)簡単なミスが多く、今日も第1クォーターにターンオーバーが8。それが12-27の点差につながっている。同じミスをしないように指摘していかなければならない。攻守で良い勢いに乗れている場面はある。これを持続するところが勝利への鍵だと思う。チームとして成長し、ファンの方々に勝利を見せたい」

■試合結果
2020-21シーズン第15節GAME1/12月27日/富山市総合体育館
●(4勝21敗/西地区10位)広島ドラゴンフライズ 76-84 富山グラウジーズ(16勝9敗/東地区5位)〇
(1Q:12-27.2Q:20-17.3Q:20-21.4Q:18-20)

【スターター】
広島/ジャマリ・トレイラー、トーマス・ケネディ、朝山正悟、グレゴリー・エチェニケ、古野拓巳
富山/水戸健史、前田悟、橋本晃佑、ジュリアン・マブンガ、ジョシュア・スミス