1年目からの活躍が期待される即戦力候補から、荒削りなダイヤの原石まで、2020年ドラフトでは全7名の選手がカープに新たに加わった。今回は、即戦力として期待されるドラフト1位・栗林良吏投手の独占インタビューをお送りする。

ドラフト後の11月22日に行われた都市対抗野球では、7回13奪三振と圧巻の投球を披露しドラフト1位の何に恥じぬ活躍を見せた栗林良吏投手。

◆投手としての全ては“山内さん”が教えてくれた

─まずは10月26日のドラフト会議でカープから1位指名を受けた時の思いを教えてください。

「まさか1位指名されるとは思っていなかったので、うれしさと共に驚きもありました。12球団の1位指名が終わり、カープに決まった時はうれしい気持ちでいっぱいでした」

─指名直後、監督やチームメートからはどんな言葉をかけられましたか?

「たくさんの祝福の言葉をかけてもらいました。なかには『広島に行く理由ができた』、『広島まで応援に行くね』と言ってくれる方もいたのでうれしかったですね。藤原監督(航平)は『まずは都市対抗。そして、入団までケガをせずにしっかり調整して、プロで活躍できるように頑張れ』と言葉をかけてくださいました」

 

─ドラフト前夜はしっかり眠れましたか?

「今年1年、自分の中では、ドラフト会議で指名を受けるために野球をやってきたわけではなく、秋の都市対抗野球で優勝するために練習に励んできました。1年の締めくくりとなる都市対抗の前にドラフト会議があるという捉え方だったので、そこまで緊張することなく、ドラフト会議を迎えることができました」

─昨年のドラフト1位・森下暢仁投手からも祝福のメールがあったと聞きました。

「指名されたその日に、『おめでとうございます。また一緒に野球ができますね』とメールを送ってきてくれました。森下投手は大学日本代表のチームメートで数年前から親交があります。年齢は僕が一つ上なので負けずに頑張りたいですね」

─カープというチームの印象を教えてください。

「ユニホームの色はトヨタと変わらないので、違和感はありません。昨年と今年はリーグ優勝を逃しましたが、2016年から3連覇を果たしたセ・リーグを代表する強いチームだと思っています。また若い選手が多く、若手をうまく起用しているという印象です。僕は今年24歳で、カープのなかでは若手と呼ばれないかもしれないので、1年目から結果を残さないとすぐに置いていかれるという危機感は持っています」

 

─背番号は“20”に決まりました。

 「大学の時に20番をつけていて、個人的には愛着がある番号なので、20番をつけさせてもらえると聞いた時はうれしかったですね。ただカープでは非常に重みがある番号です。北別府さん(学)や永川さん(勝浩・現二軍投手コーチ)のように、チームの顔と呼ばれる選手にならないといけないと思っています」

─この番号をつけるプレッシャーも感じるところはありますか?

「もちろんありますね。ドラフト1位ということでプレッシャーをとても感じていますし、そこに昨年のドラフト1位・森下投手の活躍、そして背番号20をいただくということで、1.5倍増しのプレッシャーを感じています。このプレッシャーを良い方向に変えられるように頑張りたいですね」