長打力が持ち味の木下元秀選手。今季中の支配下登録を目指し鍛錬を続けている。

◆課題の内角を克服し支配下登録を目指す

 ルーキーイヤーの昨シーズンは、二軍で60試合に出場。打率は1割台に低迷したものの、チーム2位の7本塁打を記録。パワフルなバッティングで存在を印象付けた。

 しかし、木下元秀のなかでは、手応えよりも課題を感じた一年だったという。

「本塁打を打ったと言ってもシーズン後半の9月と10月がほとんどなので、そこまで大きな手応えはありませんでした。189打席も立たせてもらって7本なので、まだまだ全然ダメです。課題は、自分のスイングをいかにできるかというところですね」

 課題の一つとして内角への対応があげられる。昨年の木下は、外角の球はしっかり打ち返しているものの、内角攻めを苦手としていた。

「内角の対応は相当意識しています。オフの自主トレでも、いろんな人から内角の打ち方を聞きましたし、今のままではダメだとも言われました。今季はうまく打てる確率をあげていかないといけません」

 課題を克服し、長距離砲としての能力に磨きをかけるため、バットの出し方や体の動かし方を見直し、トレーニング方法を変えた。そして、オフには、昨季のパ・リーグ首位打者である吉田正尚選手(オリックス)らと自主トレを行った。

「バッティング、投げ方、守備、ウエイト。いろんなことを1から10まで教えていただきました。ひと回りくらいは成長できたかなと思っています。春季キャンプ序盤は、特に飛距離の面で昨年とは違う手応えを感じていました。それをシーズンに入ってからも続けられるようにしたいですね」

 木下の最大の持ち味は長打力。プロの舞台で長距離砲としての資質を証明しつつあるだけに、吉田との自主トレで得た学びを、今後の実戦で生かしていく必要がある。支配下登録、そして、その先にある一軍の舞台での活躍を目指し、2年目の今季も奮闘を続けていく。