豪快な投げっぷりで春先から注目を集めた大道温貴。同期の栗林良吏、森浦大輔と同じく、オープン戦を無失点で乗り切り開幕一軍の切符をつかんでみせた。栗林がクローザーに指名されるなか、場合によっては大道の勝利の方程式入りも示唆されている。ここでは今季のカープの鍵を握る可能性もある大道の、ドラフト指名直後の声を改めて振り返る。

全身バネといった感じの投球フォームも魅力の大道温貴投手。

◆ホップ気味に浮き上がる球を意識

─ドラフト指名時の心境を教えてください。

「カープから指名された瞬間は、ホッとした気持ちでした。選んでもらったからには、1年目からしっかり活躍してカープに恩返ししたいです」

─直球の軌道が独特だと聞いています。

「球速も大事ですが、一番意識しているのは打者が感じる体感速度です。直球はスピンを効かせることで、ホップ気味に浮き上がる球を意識しています。変化球ではスライダーとスプリットに自信があります。直球よりも強い腕の振りで投げられるので、プロの世界でもうまく活用していけたらと考えています」

─目標にしている選手は?

「前田健太さん(現ツインズ)です。カープではエースとして投げ、大リーグでも毎年活躍されているのを見ると、“数字”や“存在感”の部分で、プロ野球選手である以上、目指していかないといけない存在だと思っています」