◆ファンのみなさんの声援を大事にしたい

─ リハビリ期間中は周囲からどんなサポートを受けていたのでしょうか？

 「長い期間、菊地原コーチ（毅・当時三軍投手コーチ）とトレーナーがついてくれて、一緒にリハビリをやってきました。だれている時期も正直あったんですが、現役時代にアキレス腱をケガした菊地原コーチが、本当に親身にアドバイスをしてくれました。ケガしたときの心境や、リハビリ中どんな思いでトレーニングをしてきたかなど、本当にいろいろな話をしてもらいました。菊地原コーチ自身、リハビリの辛さについて身を以て知っている方なので、本当にいろいろなことを教えてもらいましたし、菊地原コーチがいたからこそここまでやってこられたと思います」

─ 故障前と故障後では投球の組み立てに使う球種も変化したのでしょうか？

 「ルーキーのときからツーシームは投げていたんですが、オープン戦で投げても全然使い物になりませんでした。公式戦に入ってからは全く投げていなかったんですが、ケガをしてからもう一度練習をし始めて、今は試合で使えるレベルになってきました。右打者の外角にはもちろん、左打者の内角をしっかり攻めることができる球で、しっかりと操ることができればとても有効な球だと思っています」

─ 今年の開幕は１年目、２年目とも違う気持ちで迎える開幕だったと思いますが、実際のところはいかがでしたか？

 「今までとは全てが違う気持ちでした。ルーキーのときは『一軍では通用しないだろうな』と思いながらやっていて、たまたま開幕から先発ローテーションに入った感じでしたが、２年目は何もできない状況でしたから。今年は『先発ローテーションに入れるかな？』というものではなく、『絶対入ってやる』という強い気持ちを持ってオフからトレーニングをしてきました」

─ チームには床田投手と同じ学年の選手たちが多く在籍していますが、そうした選手たちの活躍が刺激になる部分はありますか？

 「そうですね。同級生の（鈴木）誠也や（西川）龍馬は野手ですが、一軍でずっとやっていて、なんとか僕も今一軍でやることができています。僕の理想は同じ学年のみんなと一軍で少しでも長い時間野球をすることなので」

─ 最後にカープファンの方々にメッセージをお願いします。

 「18時から試合開始なのに、僕が球場に入るようなすごく早い時間帯から毎日ファンの方々が球場に並んでいらっしゃっているんですよね。いつもそれを見ながら球場に入って、試合が始まったらすごく大きな声援があって……そういう全力で自分たちのことを応援してくれるファンのことを思うと、今でもマウンドに上がるときは鳥肌が立っちゃうんですよね。本当にファンのみなさんの声援を大事にしたいと思っていますし、すごく感謝しています。間違いなく自分の投球の力となっているので、これからもぜひ応援してほしいなと思っています」