勝利の方程式に名を連ね“逆転のカープ”を数多く演出してきた今村猛が、一軍復帰を目指し二軍で調整を続けている。かつての絶対的なセットアッパーも、昨季の一軍登板は一桁台。ここでは完全復活を目指す中継ぎ右腕の胸中に迫る。

昨季の一軍登板はわずか6試合。プロ12年目での完全復活を目指す今村猛投手。

◆大瀬良はやはり気になる存在ではあります

―かつてチームを支えたリリーフ陣の多くが二軍キャンプスタートでした。

「中﨑(翔太)とはキャンプ中にずっとキャッチボールをしていました。お互いの球筋を伝えたり、キャッチボールの中で変化球を投げ合ったりしながら、いろいろ話もしましたね」

―一岡竜司投手はキャッチボールを重視されていますが、今村投手もそこは同じでしょうか?

「僕もキャッチボールの中でいろんな球種の感覚を試しています。ブルペンも大事ですが、僕もキャッチボールは大事にしています」

―新たに投手キャプテンに就任した大瀬良大地投手も二軍スタートでした。高校時代から縁のある投手ですし、何か思うところもあったのではないでしょうか?

「そうですね。特別、キャプテンのことについて話したりはしなかったですけど、やはり気になる存在ではあります。大瀬良の場合は入団したときから津田(恒実)さんの背番号14をつけたり毎年、分岐点になるような経験をしています。必然的にキャプテンになるような、チームを背負っていくピッチャーになるような感じがあったので改めてすごい投手だなという思いがあります」

―いまチームの課題として挙げられているのがリリーフ陣の再構築です。改めて3連覇当時のように、しっかり守って先発投手に勝ちをつけたいという気持ちが強いのではないでしょうか?

「もちろん、その気持ちはあります。先発に勝ちをつけるというか、そこに携われるような仕事をするということを常に考えています。チームが勝ってたくさんのカープファンの方々に『勝って良かったね』と言いながら笑顔になってもらえれば最高ですね」

―コロナ禍でもありますし、明るい話題を届けたいという気持ちもあるのではないでしょうか?

「それはすごく思います。暗い話題も多いので、勝つことでファンの方に喜んでもらえればうれしいです」