◆最強の3番打者に継承

 緒方の引退後、4年間にわたって空白だった『9』を2014年に復活させたのが、7年目で『63』から変更してきた丸佳浩だ。2007年の高校生ドラフト3巡目指名で入団すると、2011年から一軍に定着。背番号を一新して臨んだ2014年シーズンには144試合にフル出場し、打率.310をマークした。

 2015年には打撃不振に陥るも、フォーム改造により2016年には早くも復活し、7度目のリーグ優勝に貢献。翌2017年もフル出場でリーグ連覇に貢献する活躍を見せ、セ・リーグMVPに。ベストナイン(2年連続3度目)とゴールデン・グラブ賞(5年連続5度目)も獲得した。

 翌2018年には試合中の負傷により、連続試合出場が700試合で、連続先発出場は397試合で途切れたものの、1カ月足らずで復帰。ベストナインとゴールデン・グラブ賞を連続受賞したのみならず、最高出塁率のタイトルも初獲得。このシーズンオフに、巨人にFA移籍した。

 丸の移籍後、カープの背番号『9』は、また3年にわたって持ち主不在の期間が続いている。それぞれの時期で球団を代表する選手が背負ってきたこの番号に新たなストーリーをもたらすのは、一体誰になるのだろうか?

【背番号『9』を背負った主なカープ選手】
森永勝治(外野手/1958年-1966年)
三村敏之(内野手/1971年-1983年)
長内孝(内野手/1984年-1991年)
緒方孝市(外野手/1996年-2009年)
丸佳浩(外野手/2014年-2018年)
※初めて背番号を付けたシーズンのポジションを表記。