3月以来の連勝を目指し、サンフレッチェ広島がホームで浦和レッズを迎え撃った。前節ではセレッソ大阪に先制を許す嫌な流れのなか、ゴールから遠ざかっていたジュニオール・サントス、浅野雄也のゴールで逆転勝ち。ACLの日程変更の余波をまともに受けるサンフレッチェが、アウェーで貴重な勝ち点3をもぎ取った。

豪快なミドルシュートで貴重な勝ち点を計上した川辺駿選手。

 特筆すべきは今季から取り組んできた4バックではなく、昨季まで慣れ親しんだ3バックを採用したことだ。このシステム変更が的中し、序盤からサンフレッチェがポゼッションの面でも優位に立った。

 C大阪戦で藤井智也(左)、柏好文の両ウイングバックが躍動したことで、今節の浦和戦でも『3-4-2-1』を採用。中2日ということもあり、左に東俊希、右に藤井智也、ボランチにはハイネルと柴﨑晃誠を置く布陣で浦和と対峙した。

 サンフレッチェにとっては荒木隼人の不運なPK献上もあり常に追いかける展開となったが、内容的には前線からの積極的な守備で優位に試合を進めていった。そして川辺駿、浅野雄也の後半からの同時投入で一気にギアチェンジ。この投入が功を奏し、ゴールの匂いを感じさせるプレーが増え始めた。

 試合が動いたのは、1対2のままアディショナルタイムに入った後半47分。右サイドからの崩しから川辺が豪快なミドルシュートを突き刺し、サンフレッチェが土壇場で追いつくことに成功した。3月17日の清水エスパルス戦以来のホームでの勝利はお預けとなったが、J1の20チームの中で最も厳しい日程を強いられているサンフレッチェが、貴重な勝ち点1を奪取した。

 ストロングの左サイドを活かしきれていないなど課題も見えた浦和戦だが、移動込みの中2日で勝ち点を奪えたことはポジティブに捉えたい。17連戦のフィニッシュとなるFC東京戦(5月30日)では、前線からの積極的な守備で勝ち点3を奪いたい。

■試合結果
2021明治安田生命J1リーグ第16節/5月26日/エディオンスタジアム広島
△(6勝7分5敗/9位)サンフレッチェ広島 2-2 浦和レッズ(8勝3分5敗/8位)△

【スタメン】※フォーメーション/3-4-2-1
広島/GK・大迫敬介、DF・佐々木翔、荒木隼人、野上結貴、MF・東俊希、ハイネル、柴﨑晃誠、藤井智也、エゼキエウ、長沼洋一、FW・ジュニオール・サントス