一軍復活への期待がかかる遠藤淳志投手。

◆昨季、一軍先発ローテを守った遠藤の現在地

 昨季、シーズンを通して一軍の先発ローテを守り、初完投を含む5勝をあげた遠藤淳志。今季、開幕ローテ候補として期待されていたが、ここまで思い描いた結果を残せずにいる。

 春季キャンプは一軍スタートし、練習試合などの実戦で着実に結果を残すも、3月14日の日本ハムとのオープン戦後に二軍降格。この試合も、4回1失点と決して悪い内容ではなかったが、佐々岡監督は、本来の遠藤の姿ではないと判断し、降格を決めた。

「悪いところは自分のなかでは分かっています。その課題をどれだけ潰していけるかだと思っています」

 昨年のような強い球を取り戻すべく、遠藤は二軍で課題と向き合った。二軍での今季初先発となった3月26日のオリックス戦(オセアンBS)では5点を失うも9回途中まで131球の力投をみせると、翌週の4月2日の阪神戦(マツダスタジアム)でも先発し、100球を超える熱投をみせ一軍首脳陣に復調をアピールした。

 するとチャンスは思いがけない形でやってきた。エース・大瀬良大地がケガで離脱したことで、遠藤に白羽の矢が立った。一軍に昇格して迎えた4月16日の中日戦(バンテリンドーム)。先発のマウンドに上がった遠藤だったが、初回から走者を背負う苦しいピッチング。初回だけで28球を要すると、2回以降も毎回走者を許し、結局4回途中で降板となった。毎回の6三振を奪うもボール先行の投球で、先発として試合のリズムをつくることができなかった。