◆先発として投げるからには、長いイニングを任される投手になりたい

── 昨季(2017年)から投げ込みを重点的に行い、そのことが良い結果につながったようですが、今季(2018年)もそうした部分は意識されていくのでしょうか?

「昨季は結果が出ただけに、昨年やっていた取り組みは継続していこうと思っています。もちろんその中には、投げ込みも当然あります」

── 今季はご自身の数字の中でどのような部分にこだわっていきたいと思っていますか?

「イニング数です。昨季は規定投球回数まで投げることができませんでしたから、今季は特にイニングに対する意識は強いです。長いイニングを投げるとなると、周りからの信頼がないといけませんし、それなりの数字も残していかないといけません。先発として投げるからには、長いイニングを任される投手になりたいです。また今季は完投数にもこだわっていきたいと思います」

── カープには強力なリリーフ陣も控えていますが、その中で完投数にこだわるのは、何か特別な思いがあるのでしょうか?

「昨季中継ぎ陣の数字、特に登板数を見ると、どの投手も登板数が多いと思います。この数字を2、3年も続けていたら、必ずどこかで無理が出てくると思います。僕自身中継ぎを経験したからこそ、そう思うのかもしれません。また先発投手が6回で変えられるというのは、周囲の人間がそれ以上の良い状態が見込めないと判断したからだと思います。先発投手が9回のマウンドを任されるというのは、首脳陣からの信頼感がなければ、ありえないことだと思います。今季はそういう信頼感も勝ち取っていきたいと思いますし、チームメートからも『薮田が投げるときは大丈夫だ』と思われるようになりたいです。そういう信頼感を持っていたのが、かつてカープのエースだった黒田博樹さんやマエケンさん(前田健太・現ドジャース)だったと思います。自分もそういう姿を目指したいです」