6月16日、東京五輪に出場が内定した侍ジャパン24人が稲葉篤紀監督の口から発表された。メンバー発表後、残念ながら會澤翼が故障の影響で出場を辞退したが、それでもカープからは12球団最多の4人が選出。悲願にして至上命題でもある“金メダル獲得”へ向け、彼ら4選手にかけられる期待と、注目の起用法を予想してみる。

侍ジャパンに初めて選出された森下暢仁投手。

◆森下暢仁
侍ジャパントップチーム招集歴/初選出

 選出された投手11人のうち、今季先発ローテーションで回っているのは菅野智之(巨人)、青柳晃洋(阪神)、森下、山本由伸(オリックス)、田中将大(楽天)、大野雄大(中日)の6人。

 東京五輪では最大5連戦の可能性があり、まずは先発5枠に入ることを想定して調整することになるはず。とはいえ、「先発の柱」と予想されるのは菅野、田中、大野の3投手。

 勝ち上がり&日程次第では第二先発的、リリーフとしての役割も期待される。ルーキーイヤーの昨季に続き、2年目の今季も安定感を見せているだけに、与えられたチャンスでしっかりと結果を残してほしい。

◆栗林良吏
侍ジャパントップチーム招集歴/初選出

 ルーキーながら東京五輪代表にサプライズ選出。今大会のメンバー選考は「実績重視」の傾向が見られたが、NPB新人記録となる開幕22試合連続無失点など、「結果」で代表の座を射止めた。

 起用法について稲葉監督は「リリーフ」と言及するだけにとどめたが、顔触れを見る限り今大会は絶対的なクローザーが不在。代表実績であれば山﨑康晃(DeNA)が適任だが、ここ2年ほどは本調子ではない投球が続いている。

 守護神争いは山﨑に加え、平良海馬(西武)、栗林、そこに起用法次第では山本も絡んでくる可能性がある。五輪本番まで現在の調子をキープすれば、ルーキーにして侍ジャパンのクローザーに大抜擢される可能性も十分だ。