◆首脳陣に言われて気合いが入るようではダメ

ー選手会長ということで首脳陣と会話する機会が増えたりするのでしょうか?

「これまでと変わりないですね。今まではコーチからの厳しい声が飛んでいることも多々ありました。でも今回のキャンプは〝コーチが言う前に自分たちで意識して練習に取り組んでいこう〟ということを選手同士で話をして、実践できていたと思います。たとえば菊池(涼介)が投手に対して積極的に意見を言ってくれたりしていますし、ダメなプレーはダメだと個々で考えて発言し、動いてくれたと思います。コーチに言われて気合いが入るようではダメですからね」

カープ時代の小窪哲也選手(2016年撮影)

ーそれはキャンプ前から小窪選手が選手に意識するよう促していたのですか?

「日南キャンプの前日に福井、會澤(翼)、菊池、丸(佳浩)を集めて話し合いをしました。そこで『おかしな雰囲気になったら、まず選手同士で意見を出し合っていこう』ということを言いました。今回のキャンプでは投内連携でも良い声が出るようになっていたと思います。新井(貴浩)さん、黒田(博樹)さん、石原(慶幸)さんらベテランの方々は率先して声を出して練習に取り組まれています。ここに若手、中堅が上手く噛み合っていけばと思っています。首脳陣の方々に言わせないようにやっていこう、隙を与えないように練習していこうという雰囲気になればと思っています」

ー選手会長という立場となり、小窪選手自身が変わったと思う部分はありますか?

「これまでは他の選手の雰囲気を見ながら練習をしたり、キャンプを過ごすことがなかったなと改めて感じました。今回そういう目線でキャンプを過ごしてみて『こんなに雰囲気が良かったっけ』と思わされる部分もありました。もちろん明るいだけではなく、締めるところは締めているなと感じます。自分自身が成長できたかどうかは、シーズンが終わってみて分かってくるのかなと思います」