10月11日に開催されているプロ野球ドラフト会議で、広島県高校で唯一プロ志望届を出していた広島新庄高・花田侑樹が巨人からドラフト7位指名された。

巨人からドラフト7位指名された広島新庄・花田侑樹。

 2021年夏の広島大会、安定した戦いぶりを見せ、新チーム結成後は広島県内無敗で3度目となる夏の甲子園出場を決めた広島新庄で、背番号1を背負い、打っては4番と投打の大黒柱である花田侑樹だった。

「背番号1を背負って甲子園で投げるのがずっと目標でした」

 2年時の夏季広島大会、投手は同学年の左腕・秋山恭平が中心だった。「自分は投げられずベンチで悔しい思いだった」。高い打撃センスを持つ花田はそれまで野手を中心にプレーしていたが、新チームとなり花田は背番号1を背負った。

 2年秋の秋季大会で花田は9試合に先発登板。「投げていくうちに成長していると自分でも感じていました」。見事に優勝を果たして自信を深め、3年春には初の甲子園のマウンドでも好投した。

 最後の夏となった広島大会では3度先発マウンドに上がり、投手として16回を投げ7失点。「ピッチングではあまり調子が良くなかった」と振り返るように、広島大会では投手として思うような結果を残せなかった。

 しかし4番として2試合連続本塁打を放つなど、レベルの高い打撃を見せつけた。「バッティングはチャンスで回ってくることが多いので、そこでなんとか1本打ちたいという気持ちでした」と語るように、4番として結果を残して広島大会優勝に大きく貢献した。

 春のセンバツに続き、自身2度目となった2021年夏の甲子園。初戦は強豪・横浜と対戦となった。先発マウンドに立った花田は、横浜打線を相手に140キロを超えるストレートを軸に強気の投球を展開。7回途中まで100球を投じ、被安打5、無失点と広島大会で味わった投手としての悔しさを晴らす好投を見せた。

 チームは勝利目前で逆転サヨナラ負けと悔しい負けとなったが、広島新庄のエースして素晴らしい戦いを演じた花田。春夏連続甲子園で投じた威力あるストレートはプロのスカウトからも注目を浴びていた。プロの舞台での活躍が期待される。