知的障害のあるアスリートたちが競技を行う「2022年第8回スペシャルオリンピックス日本夏季ナショナルゲーム(略称:スペシャルオリンピックス2022広島)」(主催:公益財団法人スペシャルオリンピックス日本)が今年、広島県で行われる。

 スペシャルオリンピックスは知的障害のある人と知的障害のない人が、スポーツを通じて、共に生きる社会へと繋がる大きな一歩になることを目指す大会。五輪と同様4年に1度、世界大会を開催しており、本大会は「2023年スペシャルオリンピックス夏季世界大会・ベルリン」に派遣する日本選手団の選考も兼ねた開催となる。

 3月14日には大会サポーター就任発表・委嘱状授与式が行われ、大会サポーターにB1リーグ・広島ドラゴンフライズのリーダーとして長年チームを牽引する朝山正悟選手と、サンフレッチェ広島レジーナの初代主将である近賀ゆかり選手が新たに就任した。

大会サポーター就任した、広島ドラゴンフライズ 朝山正悟選手と、サンフレッチェ広島レジーナ 近賀ゆかり選手

 当日はスペシャルオリンピックス紹介動画が流され、スペシャルオリンピックス2022広島の大会実行委員長・崔希美氏から、朝山選手、近賀選手に委嘱状が授与された。

 崔氏は「まだまだ知的障害の方々に対する理解に壁があると感じております。この活動をより多くの方々に広めたいと思い、ここ広島で全国大会を開きたいと思い、手を上げさせていただきました」と、大会開催に対する思いとともに「まだまだ私どもだけでは力及びません。朝山さんや近賀さんのお力を借りて、よりこの活動を広く広めていきたいと思っています」と、新サポーター就任の2選手に期待を寄せた。

 朝山選手は「この大会がより多くの方に知ってもらえるよう、努めていきたいです。広島で行われるというのはとても大きな意味があると思っています。『スポーツ=平和』ということを僕たちはありがたく感じながら、平和に向けて取り組んでいくことはとても重要だと感じています」と、広島で開催される意味を噛み締めていた。

 一方の近賀選手は「選手たちが真剣に向き合っている姿であったり、練習に全力で取り組む姿から勇気やパワーをもらえるものだと思っています。任命していただいたからには、全力で応援し、サポートできるよう尽力していきたいと思います。この大会を広島から盛り上げていきましょう」と力強くサポートを約束した。

 スペシャルオリンピックス2022広島は、2022年11月4日から3日間、広島県内各地で行われる予定だ。