◆トピック2・恩師の存在

─明治大時代の監督だった善波達也さんは「負けられない試合になるとスイッチが入って人が変わる」と言われていました。〝スーパーマリオがキノコを食べて大きくなるイメージ〟と表現されましたが、大事な試合での気持ちの切り替えは意識されていますか?

「大学3年の頃は、勝負どころで打たれることが多く、善波さんに勝負どころでの弱さを指摘されていたので、〝負けられない試合での投球〟は、自分の課題だと捉えていました。その指摘のおかげで、大学4年では、勝たないといけない試合でしっかりと投げ切るところを見せることができたかなと思っています」

─大学時代のその経験は、プロでも活きていますか?

「そうですね。全てが大事な試合なので〝投げる試合は全て勝ちたい〟と思って先発マウンドにあがっています」

─実は今回、善波さんから質問を預かっています。『昨年は立ち上がりが課題のように感じたがシーズン終盤では修正できていた。立ち上がり方で工夫した部分はあったのか?』こちらの恩師からの問いに対してはいかがでしょうか?

「立ち上がりに関しては、カープの投手コーチにも毎回言われていたので、その課題は強く意識していました。慎重にならずに大胆に攻めたり、練習のキャッチボールからコントロールを意識するなど、課題克服に向けていろいろ試してきました。善波さんが見て修正できているように感じてもらえたなら、多少は良くなっているのかもしれませんね」
(続く)

◆森下暢仁(もりした まさと)
1997年8月25日生(24歳)/大分県出身/180cm・78kg
右投右打/投手/大分商高-明治大-広島(2019年ドラフト1位)