プロ野球ペナントレースはいよいよ後半戦が幕を開けた。上位死守に向け、カープも勝負の暑い夏を迎えている。ここでは、一軍昇格を目指し二軍で鍛錬を積み続ける選手たちに迫る。

 今回は、今シーズン二軍でここまで3本塁打を放っている期待のスラッガー候補・正隨優弥の言葉をお届けする。(データは全て取材時点のもの)

大阪桐蔭高で4番・一塁手として甲子園に出場。高校時代から培ったパワーが持ち味の正隨優弥。

◆昨季は二軍で11本塁打。リーグ2位タイをマークしたスラッガー

─夏の甲子園の時期ということで、まずは高校時代について伺います。正隨選手は名門・大阪桐蔭高の出身ですが、高校3年間で何が一番思い出に残っていますか?

「寮生活ですね。もちろん苦しかった面で(苦笑)。野球漬けの毎日で外出もできず、とにかく大変でした。3年間、毎日時間に追われる生活を送っていましたね」

─苦しい練習もたくさんあったのではないかと思います。

「そうですね……。冬の練習もしんどかったですが夏の追い込み練習は今でも記憶に残っています」

─どんな練習が記憶に残っていますか?

「長袖の上にグラウンドコートを着て、マスクをしてランニングメニューをこなすのですが、これが本当に苦しかったです。夏の甲子園で戦っていくための体力をつける練習ですが、みんなくらいついてやり抜いていました」

─猛練習で培ったものは、プロ野球選手になった今でも役に立っていますか?

「どうですかね……。ただ大阪桐蔭高と亜細亜大の練習を耐え抜いた身からすると、あれに耐えたらある程度のことはできるなと思いますね(笑)。忍耐力はつきました」

─二軍ではどんな課題を持って練習に取り組んでいますか?

「いくら飛距離のある打球が打てても一軍では確率が求められてくるので、そこはずっと課題として持っています。毎日試行錯誤しながら練習に取り組んでいます」

─長打を打つためにどんなアプローチを心がけていますか?

「いろいろ試していますが、これといったものはまだつかめていません。それが打率が伸びない原因だと思います。良いところも悪いところも把握はしていますが、なかなか結果に結びついていないので、もっと突き詰めてやる必要があると感じています」

─二軍の試合では特にどの数字にこだわっていますか?

「本塁打と打点ですね」

─熾烈を極める外野手争いですが、実績のある秋山翔吾選手が新たにチームに加わりました。

「打撃について、いろいろ話を聞きました。ライバルが増えただけに、さらにレベルアップしていかないといけません。1日でも早く一軍で活躍できるように諦めることなくやっていきたいです」

■正隨優弥/しょうずい・ゆうや 
1996年4月2日生(26歳)/180cm/100kg /右投右打/外野手/広島県出身 
大阪桐蔭高-亜細亜大-広島 (2018年ドラフト6位)