◆「1人ひとりが協力して、互いの良さを引き出して欲しい」
— レギュラー争いの中で、若い選手の底上げも大きなテーマとなります。
森保 そうですね。ただベテランや経験のある選手にもまだまだ成長して欲しいですし、その上で若い選手はポジションを奪うために死に物狂いでやってもらわないといけません。それが結果的に若手の底上げに繋がればいいと考えています。
— これから沖縄、宮崎とキャンプが続きますが、選手にどんなことを要求していきますか?
森保 まずは自分の良いところを出すことです。それからポジションを手に入れるために、1回の練習に常にハングリーな気持ちで臨んでもらいたいですね。そして最後に忘れてはいけないのが、チームとして戦う意識を持つことです。チームというのは、お互いに繋がり合って初めて個人の良さが出るんです。選手には1人ひとりが協力した上で互いの良さを引き出すことの大切さを理解してもらいたいですね。
— 監督という立場でチームの指揮を執るのは初めてとなります。チームを指導しビッグアーチ(現・エディオンスタジアム広島)で采配を振るうイメージはご自身の中にありますか?
森保 正直ないですね(苦笑)。ただサッカーにおいて状況に応じて大切なことは分かっているので、そのときに感じたことを素直に伝えていければいいと思っています。自分がやらなければいけないことを自然体でやるだけですよ。顔は引きつっているかもしれませんけどね(笑)。
— 2012年は、クラブ創設20年目の節目となります。新監督に掛かるプレッシャーも大きいのではないですか?
森保 皆さんの期待もすごく伝わってきますし、ペトロヴィッチ前監督の後ということでプレッシャーも当然感じています。内部にいたのでペトロヴィッチ前監督と選手の絆の強さも分かっているつもりです。しかし、今はそういったことを全て受け止めてかつ自分らしくやっていければいいかなと思っています。これまでも心臓が口から出そうになるような経験を何度もしてきましたからね。不安なことばかりを考えても仕方がないですし、自分のできることを最大限努力してやって後は“神のみぞ知る”といったところですかね。