J1アビスパ福岡はホーム開幕戦を迎えた2月25日、ブロックチェーン技術を利用したトークン発行型クラウドファンディング「FiNANCiE」を提供する株式会社フィナンシェと共に、「Avispa Fukuoka Sports Innovation DAO」オープン、アビスパトークンについての記者会見を行った。

記者会見の様子。左から、株式会社フィナンシェ・田中隆一氏、アビスパ福岡・田邊草民選手、鶴野怜樹選手、川森敬史代表取締役社長

 「Avispa Fukuoka Sports Innovation DAO」は、アビスパ福岡が『WEB3・スポーツの力で、福岡から世界に広がるイノベーションモデルを共創する』というビジョンの達成を目指す日本初のスポーツDAOだ。

 DAOは、自律分散型組織と呼ばれており、そのビジョンに賛同する人々が協力し、自律的に運営されるコミュニティのこと。組織内の活動は公開・可視化され、メンバーによる投票等によってDAOの意思決定が行われるというもの。今回の取り組みでは、アビスパ福岡のビジョンに対し、賛同した参加者により意思決定され、特定の管理者が存在しないプロジェクトとなる。

 会見にはアビスパ福岡株式会社代表取締役社長の川森敬史氏、株式会社フィナンシェの取締役COO・CMO田中隆一氏、選手を代表してAVISPA DAOアンバサダーのキックオフメンバーである、田邊草民、鶴野怜樹の2選手が出席した。

 会見で川森社長は「アビスパでフィナンシェさんのプラットホームを通じて、トークンを発行します。これはデジタルアイテムでご購入いただくのですが、いろんなプロジェクトをアビスパとして展開する予定です。今回、トークンを販売して最初に行おうとしているのが『スタジアム体験創出プロジェクト』です。僕もJ1のいろんなクラブの試合に行きますが、クラブカラーにスタジアムが染まっています。ベススタはまだネイビーに染められていません。サポーターのみなさんからもそういう声をいただいています。そこで、DAOでいろんな方々に参加していただき、ご意見をいただき、何から手をつけていこうか?や、そのための資金はどう集めようか? 今シーズン中に行おうなど、そういう意見を出し合って、それを実行するところまで検証してもらい、一緒に運営していきたい」と、熱い思いを語った。

 また選手を代表して会見に臨んだ田邊草民選手は「アビスパに関わるファン、地域の人々と一緒にいろんなことができて、アビスパ福岡をもっとポジティブにもっともっと上に押し上げることができたらと思っています。新しい技術だと思うので、みんなですこしずつ面白いことができたらと思っています」。また鶴野怜樹選手は「昨年までまだ大学生で理解できていないこともありますが、アビスパを盛り上げるのに、この企画自体が面白いと思いましたし、自分自身もいろんなことが学べたらなと思い、一緒にやろうと思いました。一緒に盛り上げていきましょう」と、選手の立場として盛り上げていきたいという意向を述べた。

 システム参加には「FiNANCiE」でアビスパ福岡のトークンの購入が必要。トークンの追加発行と販売は2月24日から開始されており、4月10日23時までの期間で行われる予定だ。アビスパ福岡の新たな取り組みが、どのような効果をもたらすのか注目される。