エース・大瀬良大地の完投&初ホームランで幸先良いスタートを切った2020年のカープ。不動の4番・鈴木誠也も開幕から好調な打撃を見せている。佐々岡真司新監督の下、V奪回を目指すチームにおいて、新井貴浩氏が期待するポイントを語る。

春のキャンプで鈴木誠也選手と会話する新井貴浩氏

 カープで注目したいポイントに触れていくと、まず打線ではやはり中心としてやってもらわなければならない存在である(鈴木)誠也です。足の状態も良さそうですし、目標は大きく高く、40-40(40本塁打、40盗塁)を目指してほしいところです! が……、今シーズンに限っては試合数が少ないだけに、この数字は厳しいかもしれないですね(苦笑)。ですが、4番として3割、30本、30盗塁、100打点以上というのは期待したいです。

 また投手陣で注目したいのは、ドラフト1位ルーキーの森下暢仁です。エースの(大瀬良)大地には当然ながら注目していますが、彼はカープ投手陣の大黒柱として投げなければならない投手ですし、普通に計算できる選手です。心配していないし、やって当たり前という目で見られていると思います。そういう意味でも、投手陣戦力のプラスアルファという面で考えると、個人的にはルーキーの森下がどこまでやるのか? という部分を楽しみにしています。

 そして何と言っても、初采配となる佐々岡真司新監督です。個人的には佐々岡監督に昔から可愛がってもらっていて、優しくて素晴らしい人間性であること、野球以外でどういう方かという部分は理解しています。ですが、現場のトップである監督になられて、どんな采配、選手起用をするのか? というところは分からない部分があります。そういう意味でもどんな采配で、どのような野球を展開するのかが楽しみでなりません。