悔しさを経て勝ち取った、東京五輪・W杯代表の切符

国際大会への出場経験が豊富な松本選手。2年ぶりのリーグ優勝にも大きく貢献した。

ー松本選手は東京五輪、2022年のホッケーW杯にも日本代表として参加されました。世界を舞台に戦った印象は?

 「五輪やW杯のような大きな大会で日本代表に選出されること自体、初めての経験でした。選ばれたことはもちろんうれしかったですが、緊張感もすごかったですね。特に東京五輪では、ずっと気持ちが張り詰めていたという感じでしたね」

ーワールドクラスの選手たちと対戦した経験を通して、松本選手が得たものは何でしたか?

 「やはり体格やスピードという面では、日本と海外の違いを感じました。中でも特に感じたのは、力強さが世界と日本では違うというところです。そうは言っても、そこで負けないようにしようとは思っていましたし、そうやって世界で戦ったことをチームにも持ち帰って、再現できるようにしたいとも思っています」

ーその二つの世界大会を経て、ご自身の中で変化したポイント、成長したポイントはどこでしたか?

 「東京五輪やW杯は、私自身のターニングポイントになったと思っています。2018年のW杯では、候補には選ばれたのですが本大会のメンバーには選ばれなかったという悔しい経験をしたんです。代表チームとの海外遠征中に、メンバーから外された2人だけで帰国することになって……それがすごく悔しくて。そこから東京五輪に向けて、必死に頑張る原動力になりました」

ー数々の国際大会を経験されてきた松本選手ですが、コカ•コーラ加入を決められた理由は何でしたか?

 「高校の時からコカ•コーラのチームのことは知っていましたが、自分もここに入りたいと強く思うようになったのは大学生になってからでした。日本リーグは大学チームや社会人チームも参加するリーグなので、直接対戦する機会がたくさんあったんです。対戦していても、コカ•コーラのホッケーが1番かっこいいと感じていました」

ー特に、どのようなところに魅力を感じたのでしょうか?

 「やはり一人ひとりのスキルレベルが高かったり、迫力あるプレーが多かったというところですね。コカ•コーラの特徴は『パスホッケー』なのですが、このスタイルはチーム全体のレベルが高く、しっかりとしたコミュニケーションができていなければうまくいきません。そうしたプレースタイルもかっこよくて、憧れていました」

ーでは、ホッケーという競技の魅力は何だと思われますか。

 「ホッケーの魅力の一つには、スピード感があると思います。ホッケーは、スティックという道具や硬いボールを使ってプレーするので迫力もあります。ぜひ、競技場で観戦して、迫力を体感してもらいたいですね」