10月26日に行われたプロ野球ドラフト会議。運命の1日から一夜明け、中日ドラゴンズから育成3位指名を受けたBCリーグ・栃木ゴールデンブレーブス尾田剛樹選手に、NPB入りの意気込みを聞いた。

中日ドラゴンズから育成3位指名を受けたBCリーグ・栃木ゴールデンブレーブス尾田剛樹選手(写真右)

◆憧れの選手は大島洋平。現在使用するバットも大島モデル

――ドラフト会議から一晩明けて、今の心境はいかがですか?

「たくさんの方から連絡をもらい、ここからいよいよスタートだなと実感が湧いてきています。ただ自分の場合は育成選手の立場なので、ここから頑張って支配下選手になり、這い上がって長い間活躍できる選手になりたいです」

――改めて、独立リーグ・栃木ゴールデンブレーブスとして戦った今シーズンを振り返ってみていかがですか?

「ケガなく終わることができて良かったと思っています。フルシーズンで試合をやった経験がなかったのでその中での調整がうまくできなかったのが反省点でした。これからは倍以上の試合数になるので、首脳陣の方や先輩の話を聞いて、調整法を身につけたいと思います」

――独立リーグでもNPB球団との対戦がありましたが、その時に感じた印象などはありますか?

「大きく離されているという感覚はあまりありませんでしたが、細かいところを突き詰めていくと、やはり足りないものがたくさんあったように感じます。そういうところは今後どんどん追いついて、追い越せたらと思っています。あとは投手の直球の質が全く違うので、そこへのアジャストは必要だと考えています」

――今季は65試合で32盗塁と素晴らしい数字を残しました。シーズン当初から意識をして取り組まれていたのでしょうか?

「盗塁数に対してはこだわりを持っていました。ただ、目標は40盗塁だったのでそこに届かなかったのは心残りです。シーズン序盤に成功率が上がらなかったので、そこは今後の課題だと思っています」

――序盤は成功率が上がらなかったということですが、シーズン途中からは成功率が上がったのではないでしょうか。

「寺内崇幸監督と飯原誉士コーチに指導をしてもらい変わったと感じています。技術面の向上もあるかもしれないのですが、考え方の部分が大きかったです。今まではけん制で刺されないように帰塁のことを考えていたのですが、『そうじゃないよ』と言われたんです。頭の中では100%“スタートを切る”ことを考えて、その中でけん制が来たら“無意識”で戻れるように練習を積みました」

――足でアピールを重ねた1年間でしたが、今後の課題は何だと思われますか?

「やはり打撃面です。今季通して見るとやはり波がありましたし、足を活かすためには打率、出塁率を上げなければいけません。三振を減らす、最悪でもゴロを転がすというところは伸ばしていきたいです。ただ、僕自身“足”に関して波はないと思っているので、そういうイメージで打撃内容でも水準高く保てれば自分のしたいアピールができると思っています」

――そういった点で、憧れの選手を大島洋平選手の名前をあげられていたのですね。

「本当に自分がお手本としてきた選手でした。実は今使っているバットも大島選手のモデルなんです。ご縁があって同じチームに入らせていただいたので、しっかりと技術を盗みたいと思っています」

――ちなみに、ご自身が1番の武器としてあげている“足の速さ”に自覚を持ったのはいつだだったのでしょうか?

「小学校の頃から走れば1位でしたね。なので自覚を持ったのはこの頃でしょうか……。でも中学、高校と上がっていくとチームで1番じゃなくなってしまうのですが、成長期を迎えてからまた速くなって、高校の後半からまた1番になって……大学でも1番速かったです!」