2024年のカープ春季キャンプは西川龍馬が抜けた外野ポジション争いが注目された。中でも、昨シーズンオフから期待の声が大きくなっているのが高卒3年目を迎える外野手・田村俊介だ。
昨季終盤に故障離脱を余儀なくされたものの、6試合連続安打を記録するなど、大きな期待を抱かせるシーズンを送った。さらに3月に大阪で開催される侍ジャパンシリーズ2024のメンバー入りも果たした。ここでは、今季レギュラーポジション獲得が期待される背番号60の独占インタビューをお送りする。（全3回／3回目 ※取材は2024年1月）
◆侍ジャパンのユニホームをきて野球をしたい
─オフには西川龍馬選手が、FAでオリックスへ移籍となりました。率直にどういう思いでしたか？
「龍馬さんには、いろいろ食事に誘っていただいたりしていたので、チームを離れるのはすごく寂しかったですが、同じ外野手としてはチャンスが増えるなと感じました」
─各報道では、西川選手が抜けたことで田村選手への注目度が上がっています。期待の声が上がることについては、どのように捉えていますか。
「僕自身は別にそこまで重圧を感じてないというか、外野手全員がその1枠狙うと思うので、その争いにしっかり実力で勝ちたいと思っています。僕的には龍馬さんが抜けられたから、1枠空いたというよりも、龍馬さんがいても、自分の力で外野手の1枠を取りたいと思っていたので、自分の実力でつかみたいと思います」
─オフは2年連続で松山選手との自主トレを行われました。
「自分の中でのテーマは、1年目に教えていただいたことを1年間通してやってきた中で、疑問に思ったことや、悩んだことに対してしっかり答えを出し、改めて自分の体に染み込ませる、確認するというイメージで取り組みました」
─新しい取り組みなどはありましたか？
「新しい試みは特にありませんでした。僕は力んでしまうと、自分がイメージしている動作と、実際の動作がズレていたりするので、それを松山さんがすぐ『こうなっとる』と教えてくれていました。このぐらい力が入った時にこういう動きになってしまうんだなと、自分で理解をする確認作業をしていたイメージです」
─田村選手にとって、松山選手はどういう存在ですか？
「僕にとって、バッティングのお手本を教えてくれる方です」
─3月の侍ジャパン最終候補メンバーに残っています。
「めちゃめちゃうれしいですし、本当に行きたいと思っています」
─小さな頃から侍ジャパンを見て野球を続けてきたと思います。
「そうですね。高校ではコロナ禍で代表選抜もなく、中学の時にも代表の経験がないんです。小さい頃から侍ジャパンのユニホームを着て野球をしたいとずっと思っていました」
─今季の春季キャンプは一軍スタートで始まりましたが、今回のキャンプは、どういうテーマで臨まれますか？
「昨季はスタートが良すぎた部分もあるので、それを超えるというよりも、近づけるようにしたいと思います」
─外野のポジション争いに注目が集まっています。
「他の選手を気にするよりも、僕は自分の中で“こうしたい”“こうなりたい”という目標を決めた上で、そこを目がけて頑張っていきたいと思っています。自分なりに結果を出して、評価をしてもらって、試合に出してもらえるようになりたいです。自分の描いてるところを求めてやっていきたいと思っています」
─プロ3年目のシーズンは、何が大事になってくると思いますか？
「バッティングが1番評価されるところだと思うので、そこが1番大事だと思います。外野手は打つことを求められます。そのバッティングで差がつけて、勝ち取れるようにしたいと思います」
─最後に今シーズンの意気込みを聞かせください。
「今シーズンはスタートをしっかりしたいなと思います。その流れでシーズンを通してケガがないようにしたいと思います」
