将来の4番打者候補としてプロの世界に飛び込んできた仲田。高卒1年目のルーキーイヤーは、ケガに泣かされたが、シーズン最終戦で4番スタメン、初安打をマークした。大きな可能性を感じさせる19歳の今に迫った。(全2回/第1回)

昨シーズン最終戦では4番・スタメンに抜擢された

プロ初安打はホッとした

─昨年はプロ1年目のシーズンとなりました。振り返ってみて、どんな1年でしたか?

 「昨シーズンはケガからのスタートになってしまい、自分が思っているより結果を残せなかった印象です」

─自身の中では、二軍でももっと数字が残せるイメージだったのでしょうか?

 「もっと自分の強みを活かして、長打力を活かせればもっと良かったのかなと……。二軍のピッチャーに対してもなかなか対応ができなかったですし、その部分に関しては練習不足だと思っています」

─プロの投手と対戦してみて、手応えを感じた部分と課題を感じた部分があれば教えてください。

 「甘い球を1球で仕留めることができないといけないと感じました。やはりプロの投手だと打席に1球来るか来ないかだと思うので、そこに対して攻められなかったら打者の負けですし、その部分が課題だと思います。逆に手応えを感じた部分はあまりなかったのですが、秋季キャンプで四球を取れるようになったのは、自分の中で収穫かなと思っています」

─シーズン最終戦では、一軍昇格、即スタメンで出場されました。一軍に上がると聞いた瞬間はどういう思いでしたか?

 「最初は緊張したんですけど、急に上手くなることはないので、自分の持っているものを全部出し切ろうと思って出ました」

─4番打者としてのスタメン出場でした。

 「最初は冗談かと思ったんですけど、直前になって4番とわかりました。そこからは、自分の強いスイングを打席で出せたら良いなと思って臨みました」

─プロ初安打の瞬間はいかがでしたか?

 「内田(湘大)さんが、最初に打ったので、ちょっと焦りましたが(苦笑)、なんとか1本打ててホッとした気持ちが大きかったです。初ヒットのボールは沖縄に帰ったときに、両親に渡したいと思います」

─仲田選手は長打力が高校時代から注目されています。結果的に昨シーズンは二軍での本塁打が0でしたが、その部分についてはどのような思いですか?

 「実力不足で出場機会も少なかったんですけど、練習が足りなかったので、 自分の技術が全然つかなかったのかなと思っています」

─フェニックス・リーグではほぼ4番として出場し、実戦経験を重ねました。自身の打撃を振り返ってみていかがですか?

 「今までにないぐらい打てない時期が続いたんで、あまり良い印象ではありませんでした。調子が悪い中でも何かをつかめる部分があったんで、そこは良かったなと思います」

─“つかめそう”と思ったのは、どのようなことですか?

 「つかめるというか、自分の悪いところが全部出たので、そこを直していけば……という印象です。だからこそ、秋季キャンプで取り組む課題が見えたのだと思います」

(後編へ続く)