約半年にわたる明治安田J1百年構想リーグを戦い抜いたサンフレッチェ広島。プレーオフの結果を経て、全体順位を7位でフィニッシュした。

 全20試合に及んだ地域リーグの全試合に出場したのがベテラン・塩谷司だ。2012シーズンから2017シーズンまで広島でプレーし、海外クラブを経て2021シーズンに広島復帰。以降、3バックの一角としてチームを支えてきた経験豊富なDFが、百年構想リーグを振り返る。(第1回/全3回)

出場時間は中野就斗に次ぐチーム2位。タフなフィジカルも塩谷の武器だ

◆終盤の好調の要因は、トレーニングとコミュニケーションの積み重ね

ー明治安田J1百年構想リーグは初の試みとなった特別大会でしたが、この約半年間を振り返っていかがですか。

「結果として地域リーグ4位、全体順位でも7位でしたが、納得のいく半年間だったかと言われるとそうではなかったのかなと思っています。監督が代わりサッカーのスタイルも少し変わったことで、惑いを感じたというか……うまくいかなかった時期もありました。もちろんすべてがうまくいくということはあり得ないのですが、振り返ってみると、もう少し結果を出すことができたのではないかと思っています」

ー戸惑いを感じたのは、具体的にどのような部分でしたか。

「僕自身はあまりそこまで感じなかったのですが、チーム全体で同じ方向を向くことができていなかった時期があったのは確かです。攻撃の面であれば、つなぐのか、蹴るのか、前に早く行くのか。守備の面であれは、マンツーマンで行くべきか、ゾーンで守るべきか。そういった意思疎通の部分で、少しうまくいかなかった時期はあったんじゃないかなと感じています」

ー3月にはアウェイで3連敗を喫するなど、苦しい時期はありました。一方で終盤は得点力も上がり、チームの歯車が噛み合っていた印象です。ターニングポイントとなった試合はあるのでしょうか。

「この瞬間、この試合というよりも、やはり日々の積み重ねだったと思います。試合中はもちろん、トレーニングの時から全員で意識してコミュニケーションを重ねてきたことが大きかったです。『この日から何かが変わった』というわけではなく、少しずつ改善されていき、それに伴って結果もついてくるようになったのではないかと捉えています」

ー塩谷選手はチーム最年長ですが、他の選手とコミュニケーションを取る中で特に意識していることはありますか。

「それが、全くないんです。最年長だから何かしようというのもあまりなくて。強いていうなら、みんなと一緒に食事に行くくらいですかね。ピッチ内だけでなく、ピッチ外でのコミュニケーションは大切です。僕は、美味しい食事をしながらいろいろな話をして選手同士のコミュニケーションを取ることは、すごく有意義なことだと思っています。意識しているのは本当にそのくらいですね」

(中編へ続く)