昨年の都市対抗野球で、悲願の初勝利を成し遂げたエイジェック野球部。今年は17名の個性豊かな新人選手を迎え、総勢49名で戦う。今回、新人選手の中から、独特の感性を持つ強打者と、バットにこだわる強打者、2人の個性派に迫った。

エイジェック硬式野球部・小濃塁外野手

◆小濃 塁外野手 打って守ってチームを盛り立てる 

 仙台育英高、日本大で中軸として活躍。常にレベルの高い投手を相手に結果を残してきた打撃技術が光る好打者だ。

―小濃選手といえば勝負強さと長打力が印象的ですが、打席で意識していることを教えてください。

「守備のいないところに打つイメージです。誰もいないというイメージでフリーバッティングをしているような感じです。すごく矛盾しているような表現になるのですが、綺麗なヒットは求めていなくて、遠くに飛ばす意識もないですが、綺麗なバックスピンをかける意識をしています」

―守備でもチームを盛り立てたいとのことですが、外野手としてのこだわりはどんな部分ですか?

「難しく捕らないことにこだわっています。どんな打球が来るかを想定して、ファインプレーに見せないような守備ができればと思っています」

―社会人野球での目標を教えてください。

「チームとして日本一を目指しているので、勝負強いバッティングで勝利に貢献できればと思います。『やっぱり小濃だな』と言われるぐらい、チームの中心になりたいです」

【プロフィール】
小濃 塁(おのう・るい) 外野手/右投左打
仙台育英高ー日本大ーエイジェック

     

◆吉澤祐人外野手 「バットにこだわりしっかり振りぬく」

 立教大では代打としての出場が主だったが、リーグ戦通算で5割を超える打率をマークした左の強打者。社会人の舞台でも勝負どころでの痛烈な一打に期待がかかる。

エイジェック硬式野球部・吉澤祐人外野手

―社会人でもバッティングを武器に戦っていくと思います。バッティングのこだわりはありますか?

「自分のアピールポイントはまさにバッティングなので、まずバットからこだわっていて、自分の感覚に合うバットを選んで、その上で一球たりとも気を抜かずにしっかり振るということを大事にしています。小さい頃から遠くに飛ばすということは意識していて、中学、高校、大学と進んでも『しっかり振り切る』ということをブラさずにやってきたことで良い感覚がつかめて、自分の武器として確立することができています」

―バットのこだわりというのは、どんなところですか?

「中学生までは見た目がかっこ良かったり、みんなが使っているバットを使っていたりだったのですが、中学3年のとき、『自分のスイングに合ったバットってなんだろう』と考えるようになったら、自分に合うバットと出会えました。そこから埼玉県の選抜に選ばれて、自分の野球人生が大きく変わっていきました。フレアグリップといってグリップエンドに向けて徐々に太くなっているものを使っていて、この形状のバットにこだわっています」

―社会人野球での目標を教えてください。

「自分の中ではまず、チームでレギュラーを取るというところを目標にしています。チームに合流して、守備面でスピードや技術の違いを感じました。バッティングでアピールをしつつも、守備、走塁でも先輩やコーチにアドバイスをいただきながら自分のものにしていきます」

【プロフィール】
吉澤祐人(よしざわ・ゆうと) 外野手/右投左打
立教新座高ー立教大学ーエイジェック