2025年シーズン『変化』を掲げる新井カープで、一軍出場を目指して二軍で汗を流す多くの若手選手たち。2024年のドラフト4位で入団した渡邉悠斗もその一人だ。プロとして着実に歩みを進める渡邉が今、向き合っている目標とは。

ドラフト4位でカープに入団した渡邉

二軍で打席経験を積みながら、プロの技術を身につけ一軍舞台へ

 春季キャンプを一軍で完走し、若き主軸候補として期待も大きい渡邉悠斗は自身の現状をこう語る。

「まだまだ足りないと感じるものはたくさんあります。でも、二軍で打席に立つ機会が増えて、少しずつ打撃も良くなってきたという感覚はあります」

 ただ、プロの世界は想像以上に厳しかったようだ。初球やファーストストライクを打ちに行ってファールになることも多く、「まずは打席で焦らないこと。二軍で打席に立ちながら、プロの変化球への対応力も身につけたい」と目標を設定する。

 すべてにおいて質を向上させることはもちろん、練習量もこなせるようにと、由宇練習場でウ・リーグの試合に出場した後は、大野練習場に戻り室内練習場でバッティングに汗を流す。

「いまは仲田(侑仁)選手や久保 (修)選手たち一緒に、いろいろな課題に取り組んでいます。バットを振る量も増えていますね。早く技術を身につけたいと思っているので」と、充実感を漂わせる。

 増える打席の機会も試合後の居残り練習も、すべてはチームからの期待の証だ。

「きついな、と思うことは大学時代より増えました。でも、楽しいですね」。そう話すルーキーの頼もしい笑顔を一軍で見る日を楽しみに待つ鯉党は多い。大学2年までは捕手だったという経験から、キャンプではブルペンでマスクも被った。

 入団会見で語った 『3割30本100打点』という大きな目標を胸に、まずは一軍昇格を貪欲に求めていく。

■渡邉悠斗(わたなべ・ゆうと)
2002年7月7日生、東京都出身
182cm 103kg/右投右打/内野手/プロ1年目・22歳
堀越高ー富士大ー広島(2024年ドラフト4位)