2025年シーズンも佳境を迎え、連日熱い戦いが続くカープ。二軍では若鯉たちが、一軍昇格の時を虎視眈々と狙っている。昨シーズン最終戦で華々しいデビューを果たした滝田一希は、今夏、二軍で自身の課題と向き合い続けている。「今の自分は50点」と語った滝田が、一軍登板で改めて感じたこととは。

今季はここまで一軍で4試合に登板している滝田

◆チャンスはもらえた。あとは結果を出すのみ

 自身に点数をつけるなら50点。そう語った滝田は、今季の春先をこう振り返る。

「2年連続で一軍のキャンプに呼んでもらいました。出だしはすごく良かったと思っています。体も仕上がっていましたし、球速も出ていました。ただ、そこで結果が出すことができず開幕一軍に入れなかったという悔しさはあります」

 6月に一軍に昇格したものの、「結局いつも同じような結果で、二軍での調整になってしまう」と語る。

「チャンスはたくさんもらっているのに、結果が出せなかったという不甲斐なさをすごく感じました。ただ、前半戦で一軍に上がることができたのが良かったと思っています」

 早いタイミングで一軍での課題が見つかったからこそ、ここからは再昇格に向け、課題に向き合う日々を続けている。

 一方で、課題もありつつ、『プロの世界で通用している部分もある』というのが周囲からの評価だ。中継ぎとしてマウンドに上がる機会が多いからこそ、「四球ひとつで失点につながりやすい。先発のように長く投げるわけではないので、全球を高出力で投げないといけない部分も出てきます。いまはそうしたところも課題として取り組んでいます」と話す。

 苦しい戦いが続くチームの力になるべく、背番号30は再昇格に向け腕を振る。

■滝田一希(たきた・かずき)
2001年12月28日生、北海道出身
183cm 84kg/左投左打/投手/プロ2年目・23歳
寿都高−星槎道都大−広島(2023年ドラフト3位)