12月6日、本拠地・エディオンピースウイング広島で行われたリーグ最終戦を勝利で飾ったサンフレッチェ広島。試合後にはシーズン最終戦セレモニーが行われ、今季限りでの退任が発表されているミヒャエル・スキッベ監督からファン・サポーターへメッセージが送られた。

今季限りでの退任が発表されている(右から)松尾喜文コーチ、スキッベ監督、セハット・ウマルコーチ

 胸元に2つの優勝カップと『BOSS』のロゴがプリントされたパーカー姿でマイクの前に立ったスキッベ監督は、開口一番「まず最初に重要な話があります」と切り出し、「明日、明後日はオフ」と口にすると、スタジアムに集まったファンからは笑い声が上がった。

「この4年間、すばらしい人たちに囲まれ、本当に幸せを感じて過ごしてきました」と感謝を語ったスキッベ監督は、ともに戦ったチームに向けて、「今まで所属したなかで、一番良いチームでした。このチームがいつも私を勇気づけてくれましたし、彼ら(選手)のことを誇りに思います」と笑顔を見せた。

「ファン・サポーターのみなさんには、ホームはもちろんアウェイでもいつも素晴らしい形でサポートをしてもらいました。みなさんの声援は、チームを力強く勇気づけてくれました。本当にありがとうございました。コーチングスタッフ、メディカルスタッフ、マネージャー、クラブに関わるすべてのみなさん、いっしょに仕事をすることができて本当に幸せでした」

 そして、チームを支えた二人のベテランの名前を挙げ、「シオ(塩谷司)、ショウ(佐々木翔)の二人のキャプテンには特別な感謝を。いつも話しをさせてもらいましたし、彼ら二人の意見を通さなければいけないという状況でした」と冗談を交えてコメントをすると、名前の上がった2選手が思わず苦笑いを浮かべる一幕もあった。

「このチームでサッカーをするのはすごく楽しかった。素晴らしい人たちに囲まれてサッカーができたことを、本当に幸せに思っています。次に就任する監督に対しても、私にしていただいたようなサポートをしてもらいたいと思います。ありがとうございました。ダンケシェン」

 スピーチの後にはスタッフ、選手による胴上げでエディオンピースウイング広島の宙を舞ったスキッベ監督。スキッベ広島として戦う試合は、残すところ12月10日のACLE・上海申花戦(エディオンピースウイング広島)のみとなっている。