8月26日から東京ドームを舞台に開催されている『第97回・都市対抗野球大会』。全32チームが、社会人野球の頂点を目指し熱い戦いを繰り広げている。
9月4日に行われた準々決勝では、いずれも初のベスト4入りをかけたエイジェック(小山市)と東邦ガス(名古屋市)が対戦。延長タイブレークの末、4-3でサヨナラ勝ちを決めたエイジェックが、3回目の出場でベスト4進出を決めた。
東邦ガスは、2023年までヤクルトでプレーした右腕・吉田大喜が先発。対するエイジェックは河北将太がマウンドに上がった。
エイジェックは2回、東邦ガスの4番・柴田圭輝にソロ本塁打を浴びて先制を許す展開となる。浦本大河の適時打ですぐさま同点に追いついたものの、4回には東邦ガスの先頭打者・浦口輝に出塁を許すと、二ゴロの間に走者が生還し再び追いかける展開に。続く5回にも四球と適時打で1点を追加され、1-3とリードを広げられる。エイジェック打線も相手先発・吉田から走者を出すものの、一本が出ず得点につなげることができなかった。
先発の河北は5回3失点でマウンドを降りると、6回からは初戦の沖縄電力戦で見事な救援を見せた左腕・谷内隆悟が登板。
2点を追うエイジェック打線は7回、6番・秋山貫太が安打で出塁すると、打席には7番・高木大輝。インコースの直球を叩いた高木の打球は右翼スタンドへ飛び込む2点本塁打となり、試合を3−3の振り出しに戻した。
その後も両チームともに走者を出すも無得点に終わり、試合は都市対抗野球大会の特別規則により、無死一、二塁から始まるタイブレークへと突入する。
10回表、エイジェックは今大会3試合すべてで登板し、無失点投球を続ける金城乃亜がマウンドへ向かう。「相手の打順や打線を考えても、自分にやれることは変わらない」と語る金城は気迫の投球で相手打者を追い込むと、最後は東邦ガスの江川日那太を空振り三振に仕留める。圧巻の連続三振で、東邦ガスの攻撃を無失点で切り抜けた。
迎えた10回裏のエイジェックの攻撃。補強選手として参加する、宮慎太郎(日立製作所)が代打で送りバントを決めると、今大会2本塁打の金原塁(日立製作所)が打席へ。「最高の瞬間に立ち会えているので、楽しい気持ちで打席に入れた」と振り返った金原は、東邦ガスの4番手・佐藤廉(ヤマハ)が投じた2球目を一閃。打球はセンター前へと抜けるサヨナラ適時打となった。
粘りの投球と勝負強さを見せつけたエイジェックが4−3のサヨナラ勝ちで激闘を制し、創部9年目で初となるベスト4進出を決めた。
◆試合後コメント
山中繁監督
「選手に感謝。もう感謝しかない。河北もよく投げてくれたし、谷内も良い流れをつくってくれた。タイブレークの展開となり、一番度胸のある金城を信用してマウンドに送り出した。準決勝まで進めば家族が遠方から応援に駆けつけてくれるので、今日勝つことができて良かった」
金原塁(10回裏にサヨナラ打)
「(サヨナラ打について)ホッとした。補強選手としてチームに加わり、最後で打てて仕事ができた。(補強選手として出場中)本来であれば出場できなかった大会。最高の瞬間に立ち会えていると感じている」
金城乃亜(10回表の一死満塁を無失点)
「大歓声とか試合の場面を意識すると心が動いてしまうので、アウトを一つずつ取ることに集中した。(初のベスト4進出について)まだ実感はない。若い選手が多いが、この舞台を全員で噛みしめながら戦いたい」


