9月5日に東京ドームで行われた、『第97回都市対抗野球大会』準決勝・第1試合は、創部初のベスト4進出を果たしたエイジェック(小山市)対6年連続43回目の出場を誇る名門・西濃運輸(大垣市)との一戦となった。

 試合は、2-2とどちらも譲らぬ攻防で迎えた9回、先攻の西濃運輸が勝ち越しタイムリーを放ち2-3にすると、そのまま逃げ切り決勝への切符をつかんだ。3回目の出場となったエイジェックはベスト4で本大会を終えた。

エイジェック・谷内隆悟

 エイジェックの先発は、2回戦の日本生命戦で先発を務めた神山陽登が中2日でマウンドへ。対する西濃運輸の先発は森岡大輔が務めた。

 試合が動いたのは2回。西濃運輸の先頭・4番の野﨑大地に二塁打を浴びると、二死から8番・城野達哉に二塁への内野安打を許す間にランナーが生還。西濃運輸に1点の先制を許した。 

 4回にも西濃運輸の先頭・6番・前野幹博(ヤマハ)に三塁打を許すと、続く7番・大山仁也の適時打で1点を加算され、2-0とリードを広げられた。

 反撃したいエイジェックはその裏、3番・金原塁(日立製作所)が安打で出塁。一死一、二塁の好機をつくると、6番・秋山貫太がセンターへ弾き返す適時打を放ち、すぐさま1点を返した。

 その後、エイジェックの投手陣は5回途中から安藤幸太郎、6回からは谷内隆悟をつぎ込む継投策で西濃運輸打線の追加点を阻んだ。

 すると6回裏、エイジェックは先頭の4番・恋田孝一朗が安打で出塁。代走に石神悠樹を送り、犠打で二塁へ進めると、6番・秋山のショートへの内野安打で一死一、三塁とチャンスを広げる。ここで打席には、準々決勝で本塁打を放っている7番・高木大輝。高木の打球は外野へ十分な飛距離の犠牲フライとなり、エイジェックが2-2の同点に追いついた。

 同点のまま迎えた終盤、両チームともに走者を出しながらも譲らず、試合は最終回へ。

 9回表、西濃運輸は二死から3番・小中建蔵がバットを折りながらも安打で出塁すると、続く4番・野﨑が左中間を破る適時二塁打を放ち、一塁走者が一気にホームへ生還。土壇場の9回に西濃運輸が1点を勝ち越した。

 窮地に立たされたエイジェックは9回裏、5番・髙橋から始まる好打順で反撃を狙うも、西濃運輸の救援・水野匡貴(ヤマハ)の前に三者凡退に倒れてゲームセット。怒涛の快進撃を続けてきたエイジェックだったが、あと一歩及ばず準決勝敗退。惜しくも初の決勝進出を逃した。

◆ 試合後コメント
山中繁監督
「チャンスもありましたがこれが実力です。ただ収穫も多かったです。本戦で4試合もできたことは財産にしていかなければなりません。(今回の大会で)成長した選手もいました。その上で、私がトヨタ自動車の監督だった頃のエース、服部泰卓(2007年千葉ロッテ1位)のような5試合中3試合は完投できる、任せられるエースが出てくれると良いと思っています。(西濃運輸について)走塁とキャッチャー(城野達哉)が良かったです。試合後思わず『ナイスキャッチャー』と言ってしまいました。最終回は代打を出しても良かったですが、1年目の秋山に何かを感じ取ってほしいと思ったので託しました。ここから選手たちには僕らに言われてやるのではなく、自ら考えて成長していってほしいと思います」

谷内隆悟投手(今大会12回2/3を投げて失点1の投球)
「(9回のタイムリーについて)甘いところにいってしまったので、弾き返されるのは仕方ない。球種やコースの選択だったり、自分の体力が足りませんでした。(これからの目標)チームの兼ね合いもありますが、球数を投げること、完投することが出来ず、フィジカル面や体力面に課題がある。自分一人で投げて勝つことが自分の中ではやはり理想です」