2018年ドラフト組の活躍が目立つなか、次世代のカープの主軸を担うと目されている林晃汰も着実にステップアップを見せている。

二軍で4番として出場を続け、現在ウエスタン・リーグトップの7本塁打を記録している林晃汰選手。

 同期の小園海斗と羽月隆太郎に一軍昇格を越されたものの、昨季に引き続き二軍の4番を任されリーグトップの7本塁打(9月30日現在)をマーク。コンスタントに安打も積み重ねるなど、打席内での安定感も増してきた。

「自分の調子が悪くても、1試合に必ず1本ヒットを打てる試合が増えているので、その点は良いと思っています。打席内での切り替えも含めて、できるようになってきました。結果が出ないときは、いろいろなことを変えて試すことができるチャンスだと思って、思い切って大胆に打撃を変えるときもあります」

 一方で、本人の中では課題も明確に見えている。4番を任される者として、こだわるのはやはり打点。得点圏に走者を置いたときの打撃が、現状でもっとも大きな課題となっている。

「チャンスの場面で1本はまだ物足りない部分があります。シーズンの数字として、もう少し打点をあげたいと思っています。いろいろ考え込んじゃっているので、最低限の仕事、とにかく打点をあげる、というところだけをシンプルに考えていけたらと思っています。やっぱり、そこ(4番)は意識していますね」

 4番を務める上で、一つの手本となっているのが鈴木誠也だ。打撃技術はもちろんのこと、打席内での雰囲気も他の選手とは違うものを感じるという。

「やっぱり気になりますし、注目して見てしまいます。いろいろな打者の方と比較しても、打席内での余裕とか雰囲気とかすごいですよね。自分もしっかりやることをやって、いずれは打席内で雰囲気を出していければと思っています」

 シーズン開幕前に、林が今季の目標として掲げたのは「一軍での初本塁打」。“近い将来”の豪快な大アーチを目指し、無類のスラッガーが持ち味の長打力に磨きをかける。