─ 昨季素晴らしい数字を残されただけに、相手チームから研究をされていると感じることがあるのですね。

「そうですね。昨季は自分が思っている以上に投球内容が良かった印象があるんですが、今季はうまくやられるケースが増えてしまっています。なので、打ち込まれることが続いた時期は『ここまでやられるか……』という思いがありました。昨季までは相手への対策というより、自分が良くなっていっている中で残すことができた結果でした。それに対して今季は、相手が僕に対策してくることへのアプローチが課題ですね。プロ6年目になりますけど、そういう意味では相手から研究されていることを一番感じるシーズンかもしれません」


─ 開幕直後から、そのように感じていたのですか?

「序盤からそう感じることはありましたけど、そこで相手の対策を上回ってやっていけている部分はありました。でも今季の僕の投球データだったり、いろんなデータが増えていくなかで、相手の僕に対する対策に、僕自身が上回っていけていない現状というのが、残った数字を見ても現れていますよね。それでも何か考えてやっていかなければいけないと思っています」


─ そんな中でも今季は四球数の少なさが際立っています。

「シーズンが始まってから、被安打の数がどうしても減らない状況が続いていて、『四球を出してしまうと余計にランナーが溜まって苦しい投球になってしまう』と感じていました。その中で『極力ストライクを取る、ストライクゾーンで勝負する』という考えで投げています。それが数として残っているのかなと思います」


(広島アスリートマガジン2019年9月号から一部抜粋・続きは本誌にて掲載)


大瀬良大地(おおせらだいち)
1991年6月17日生、長崎県出身/187cm・93kg/右投右打/投手/プロ6年目・28歳/長崎日大高-九州共立大-広島(13年ドラフト1位)