─ 京都に移籍する前には「甘ったれた自分を鍛えなおしてくる」という発言もありました。だいぶ意識の変化があったようですね。

「試合に出る以上は軽い気持ちでプレーはできないですし、いろいろな面で自覚というか変化はあったと思います。実際、昨年もなかなか試合に出ることができなくて『今年出場できなければ、もうJ1ではプレーできないだろう』と思っていました。サッカー選手としての今後が決まるシーズンという意識は強かったです」


─ かなりの決意を持って臨んだシーズンだったんですね。

「はい。ただ先ほども言ったように『やりきった上で出場できないのなら仕方がない』という気持ちで練習していたので、変に気負った気持ちというのはなかったです」


─ キャンプからのポジション争いに加え、ACLも含め試合が続いています。夏に向けて体のケアも重要になってきますね。

「たしかに疲れはあると思います。練習でも少し気を抜いたらポジションを奪われるような状況なので。試合でもリベロは頭を使うポジションですし、変な疲れもありますね。ただ、こういう疲れがあるからこそ充実感も生まれると思うので楽しいです」


─ リベロの理想像はいますか?

「上手いと思う選手はいっぱいいますけど、とくにはないです。色んなことをやれる選手になりたいので、誰というのではなくオリジナルの自分をつくりたいですね。伸ばしたい部分は、やはり1対1の部分です。自分のところでボールを取ることができれば、失点を減らすだけではなく攻撃につなげることもできますし。監督からも守備の部分で1対1に負けないこと、攻撃の部分で自分の良さを出せと強く言われています」


(広島アスリートマガジン2019年6月号から一部抜粋・続きは本誌にて掲載)


▼ 吉野恭平(よしのきょうへい)
1994年11月8日生、宮城県出身、182cm、75kg、O型、24歳。
U-16選出以降、各世代で日本代表入り。U-21代表ではU-22アジア選手権で4試合中3試合にボランチとしてフル出場。14年2月、東京ヴェルディから広島へ完全移籍するも、すぐにレンタル移籍で東京に残留。同年8月に再び広島に移籍。その後、京都サンガに期限移籍したあと18年に広島に復帰した。