4バックから3バックへのシステム変更に伴い、吉野が開幕からリーグ戦フル出場を果たしている。リベロとして最終ラインからチームを統率し、J1で5試合連続無失点のクラブ新記録も樹立。この鉄壁ともいえる守備が、昨年に続いての上位争いを可能にしているのは言うまでもない。はたしてサンフレッチェを支える堅守の要因とは? ディフェンスの要である吉野に話を聞いた。

─ では改めて千葉和彦選手から背番号『5』を引き継いだときの気持ちも教えてください。

「ちゃんと貰う前に連絡しましたけど『千葉君が付けていた番号だから、自分がどういうプレーをしなければいけない』とは思っていません。サポーターの人はどう思っているか分かりませんが、自分の中では良い意味で数ある番号の中の一つです。もちろん千葉君のあとなので、しっかりしたプレーをしなければいけないですけど、自分なりの5番のイメージをつくっていければいいと思っています」


─ 逆に千葉選手の方からは何か声掛けは?

「出世番号じゃないけど頑張れよ、と言われました(笑)」


─ いえいえ。5番というのはクラブからの期待の表れだと思いますよ。

「いつにも増してシーズンが始まる前の段階から、しっかりやっていこうと思っていました。気持ちも体も100%の状態でポジション争いに臨みたいと思っていましたし、その結果、それがベンチやベンチ外だったとしても『ぶつかってチャレンジしてダメだったのなら仕方ない』と思えるくらいの気持ちで練習に臨んでいました」