◆2試合連続での失点が、わずかに一度だけ

 特筆すべきは2試合連続での失点が、わずかに一度だけだったという部分だ。一年を通して好不調の波は少なく、クローザーとしての役割を全う。亜細亜大の同期である木佐貫洋に新人王は譲ったが、ルーキーながら40試合に登板し3勝25セーブという堂々の成績を残してみせた。

 シーズン終盤に腰を痛め9月25日以降に戦線離脱を余儀なくされたが、即戦力という前評判通りの活躍を見せた。入団前は先発志望だったものの、シーズン後にはその気持ちにも変化が見られるようになっていた。

「来季の目標は、まずは抑えとしての自分のポジションを確立する事です。今年以上にしっかり抑えをやりたいなと思っています。1年やってみて、最初の頃よりずっと抑えの仕事が好きになりました。あと“守護神”と呼ばれるからには、9回頭からだけじゃなくて、8回とかでも誰かがピンチになってた時に、そこで出されるくらい信頼されるストッパーになりたいです。本当にチームが危ない時に出てくるのが、真の守護神だと思いますから」

 結果的にプロ17年間で積み上げたセーブ数は、歴代12位となる165。現在は一軍投手コーチを務める永川の目の前で、栗林がクローザーとしてどのような投球を見せるのかに注目が集まっている。