3x3距離感と規模感が、地元・福山にはぴったりだった

 僕は29歳でプロになりましたが、これはアスリートとしてはかなり遅い方です。5人制のプロ時代は他の地域で生活していましたが、『いつかは生まれ育った福山に戻って恩返しをしたい』という思いはずっと持ち続けていました。

 東京でプレーしていた30代後半の頃、本格的に地元に帰ることを考えていたところへ仲摩代表から声をかけてもらい、広島に戻ることを決断しました。

 その頃の広島は、カープやサンフレッチェ、ドラゴンフライズといったプロスポーツチームが広島市に固まっていて、福山にはプロチームがありませんでした。

 福山は大きな町なのに、プロスポーツを観戦しようと思うと、時間をかけて離れた広島市まで行かなければならない。地元でスポーツを応援する文化が少ないのはもったいないと感じていました。

 『もっと手軽に見ることができて、プロを近くに感じてもらうことができたら良いのに』。

 そう思いながらスリストム広島で3x3をプレーするなかで、福山にスポーツを応援する文化を根付かせるためには、選手と距離が近く、気軽に観戦してもらえる3x3がぴったりだと考えるようになりました。

 3x3は、5人制バスケットボールの半分の広さのコートと、ゴールが一つあれば試合ができます。屋内、屋外を問わずどこでも開催でき、通りすがりの方の目にも入りやすく、観戦のハードルが低いことも特徴の一つです。まずはそうしたところから、『スポーツを観る、楽しむ』という土壌をつくっていきたいと思っています。

《プロフィール》
河相智志 (かわい・さとし)
1982年3月29日生、広島県出身。福山市で生まれ育ち、島根スサノオマジック、アースフレンズ東京Zなどでプレーした後、3×3.EXE PREMIERのスリストム広島に所属。2019年からは自らが設立したFUKUYAMA BATSの代表を務める傍ら、選手としても活躍している。

【 FUKUYAMA BATS(ふくやま・バッツ) 】
2019年に福山市に誕生した、3人制プロバスケットボールチーム。チーム名は福山の市章である蝙蝠(コウモリ)に由来し、ロゴデザインも蝙蝠をモチーフとしている。プロチームとしての活動の他、バスケットボール教室など地域貢献活動も積極的に展開中。現在は3x3.EXE PREMIERに参戦している。

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FUKUYAMA BATSは、広島県のスポーツコミッション『スポーツアクティベーションひろしま』(通称:SAH)が展開する、広島横断型スポーツ応援プロジェクト・Team WISHに参加中! SAHでは広島県のスポーツを幅広く取り上げたWEBマガジンも公開。
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