プロ野球・広島東洋カープ、サッカーJ1・サンフレッチェ広島をはじめ、多数のスポーツチームが存在する広島県。広島アスリートマガジンの連載《HIROSHIMA SPORTS NAVI》では、スポーツ王国と呼ばれる広島で活躍するスポーツチームから、選手自らがナビゲーターとなりチームや競技の魅力を紹介する。

 今回は、福山市を本拠地とする3x3(スリー・エックス・スリー、3人制バスケットボール)チーム『FUKUYAMA BATS』から、チームの代表も務める河相智志が登場。3x3の魅力、そして、福山でチームを立ち上げた思いをたっぷり語ります!

 選手とギャラリーの距離の近さも3x3の特徴。迫力あるプレーを間近に見ることができる(写真中央が河相選手)

スラムダンクの影響で始めた、5人制のバスケットボール

 みなさんは『バスケットボール』というと、どんなイメージがありますか? ゴールが2つあり、両チーム5選手ずつが出場する、5人制のバスケットボールをイメージする方が多いのではないでしょうか。僕たち『FUKUYAMA BATS』(ふくやまバッツ)がプレーするのは3人制のバスケットボールで、チームは現在、国内で開催される大会のうち、3x3・EXE PREMIER(スリー・エックス・スリー・ドット・エグゼ プレミア)というリーグや、3x3 UNITED(スリー・エックス・スリー・ユナイテッド)というツアーに参戦しています。

 今日は、3人制バスケットボール(以下3x3)について、そして僕が所属するFUKUYAMA BATSについて、お話をさせていただきます。

 僕が初めてバスケットボールをプレーしたのは、小学5年の頃でした。当時は漫画の『スラムダンク』がすごく流行していましたし、我が家は両親や兄もバスケをしていたので、僕も自然とボールに触れていたように思います。

 5人制のプロチームでプレーした後、2019年に3x3に転向しました。3x3のプロチーム『スリストム広島』の仲摩匠平代表に声をかけてもらったことがきっかけでした。僕たちは、仲摩代表が現役選手だった頃、一緒にアメリカのシアトルへ武者修行に行ったことがあるんです。日本人選手10人くらいでアメリカに渡り、ホームステイをしながら現地のコーチのもとでトレーニングを積みました。その時からの縁もあって、スリストム広島立ち上げの時に、声をかけていただくことになったんです。僕としても、『仲摩代表が広島でチームを立ち上げるのならぜひ力になりたい』と思い、選手としてスリストム広島に加入することを決めました。

 3x3は、やればやるほど奥が深いスポーツです。5人制よりも人数が少ないので一人ひとりがカバーするエリアも広くなりますし、試合中の選手同士のコミュニケーションも盛んです。そこに難しさを感じる一方で、そこが魅力的な部分だとも思っています。