◆投手の癖や配球を頭に入れ、時には『走らない』判断も必要
—— 赤松選手は2010年から2012年まで、3年連続で盗塁成功率8割を超えています。
「盗塁して刺されると流れを相手に渡すことになるので、事前に準備したデータを基に、走れないと感じたら自重することも大切です。高いリスクを冒して相手に流れを与えるよりは良いですからね」
—— 赤松選手が試合中に投手を観察するときのポイントはどこですか?
「全てです。まず全体を見て、そこからスパイクのメーカーのマークの見え方や足の角度、グラブの高さなどひと通り見ますし、背番号の皺を数えたりもします。癖がなければ捕手を見たり、タイミングをうかがったりですね。投手の癖がないと言われる今でも、傾向が出るところはあるんです」
—— 中には癖が明らかな投手もいますか?
「たくさんいます。ただその癖を利用されることもあるので、恐いんです。わざと癖を出して誘う投手もいるので、そこは駆け引きです。あとは投手によっては、一塁に走者がいる方が嫌なタイプもいます。そういう投手は『走るなら走って得点圏に走者を置いた方が投げやすい』と考えますが、逆に『絶対に走らせたくない(得点圏に走者を置きたくない)』というタイプもいます。そういうタイプも分かっておかないといけませんね」
—— 盗塁だけでなく、走塁時の状況判断やひとつ先の塁を奪う走塁など、足が速い選手への要求は高くなると思います。
「足の速さによって、バッテリーの警戒だけでなく、相手の外野の守備位置や味方のサインも違いますからね。相手の警戒をかいくぐって本塁を返ることが求められるギリギリのせめぎ合いなので、足の速い選手は走塁ミスが多いんですよ。ただ、たとえミスをしても、ちゃんとした考え方があったかどうかが大切です」
■赤松真人(あかまつ・まさと)
一軍外野守備・走塁コーチ
1982年9月6日生、京都府出身
2004年ドラフト6巡目で阪神に入団。2007年オフにFA移籍した新井貴浩の人的補償でカープに移籍。2019年の現役引退後は、2020年から二軍外野守備・走塁コーチ、2023年からは一軍外野守備・走塁コーチを務める。
カープをより深く、より熱く。日本唯一の広島東洋カープ専門誌!
2026年10月号は、今季支配下登録を勝ち取り『気合と根性』が代名詞となった名原典彦選手が表紙に登場!
“未来を担う若手選手”にフォーカスしお届けします!

