地元・広島を拠点とする“自称カープ芸人”として活躍中のボールボーイ・佐竹佑一さん。広島で生まれ育った佐竹さんは、もちろん小さな頃から生粋のカープファン! 今回は、初めて出会った“大物OB”のユニークな話から、2016年に行われた優勝パレード時の“黒田博樹”のマル秘エピソードなど、カープへの溢れんばかりの愛を語り尽くしてもらった。

地元テレビ局のカープ関連番組に多数出演するなど、自称カープ芸人として活躍中の佐竹佑一氏。

◆カープはズバリ“生活必需品”

 「なぜカープ芸人じゃなくて“自称カープ芸人”なんですか?」と聞かれることがありますが、これは、カープがあってこそ僕らがいる、その謙虚な気持ちを忘れないようにするためです。

 『自称カープ芸人』として活動を始めたのは5年くらい前です。吉本の先輩・あらきあきゆきさんと一緒に、カープをテーマにしたトークライブを始めたのがきっかけでした。試合後に居酒屋で飲みながらカープについて語ることが多くて、芸人である自分たちのフィルターを通して、カープの楽しさや魅力を伝えられたら素敵だなと、月に一度を目標にトークライブを続けてきました。

 そもそも僕がファンとなるきっかけですが、親父が昔カープカレンダーに掲載するためのカメラマンをやっていて、その影響で自然と好きになりましたし、初めて旧広島市民球場に連れて行ってもらった時の大歓声を聞き、完全に虜になっちゃいましたね! 

 あと、昔そごう広島店の屋上に遊園地があったのですが、そこから見る球場も好きでしたね~。試合をやっていなくても連れて行ってもらって、緑の芝生をじーっと眺めていました(笑)。そういう意味では旧広島市民球場は僕にとってのカープの原点なんです!

 そして、初めてカープ選手と会った時の感動は今でも忘れられませんね~。小学生くらいの頃、旧広島市民球場の近くを歩いていたら、あの大野豊さんがいたんです! もう興奮して走っていって、声をかけて握手をしていただきました。ちょうど大野さんが振り向いた時、たまたま太陽の光がさし、後光のように見えたんです(笑)。神々しい大野さんとの初対面シーンは、ホントに鮮明に覚えています。

 これまでたくさんの試合を見てきましたが、一番印象に残っているシーンは2016年の優勝パレードです。

 テレビの取材で現地に行き「Vサインお願いします」と書いた大きなパネルを持って、選手に気づいてもらえるよう必死にアピールしていました。するとオープンカーに乗った黒田博樹さんが、チラッと僕を見て、ピースをしてくださったんです。黒田さんのピースなんて見たことないから感激ですよ……。ちなみにこの場面、僕の隣にいた新聞社のカメラマンが撮っていて、後日新聞に載りました。ただ、カメラ目線じゃないんですよ。黒田さんのあの笑顔は、僕が独り占めしていましたから(笑)。

 今、テレビなどを含めて、カープのお仕事をさせていただいていますが、感謝しかないです。面白い面白くないは置いといて……どのカープ芸人よりも、一番試合を見ている自信だけはあります。

 それと“あくまでも主人公はカープ選手”、それは絶対に忘れちゃいけないですし、僕の役割は、普段選手が見せない表情を引き出すことだと思っています。

 僕にとってカープは“生活必需品”です。

 昔からカープファンの僕にとっては水や空気と同じレベルのものということです。あと、カープがなかったら、だいぶ生活が苦しくなってしまいますからね(笑)。カープが身近にある今の生活に本当に心から感謝しています!

◆佐竹佑一(さたけゆういち)
1980年1月18日生、広島県出身。広島在住のお笑い芸人として、地元テレビ局のカープ関連番組に多数出演。2015年からトークライブイベント『自称カープ芸人』を開催(現在はコロナの影響で休止中)。