監督ばりにグラウンド内に鋭い視線を送る内藤選手。

◆プロレスの巡業中もユニホームを必ず持参

─ その他にも熱狂的なカープファンだと感じさせるエピソードはありますか?

 「カープの試合を見るためだけに遠出した、という話はわりとありますね。2016年の日本シリーズも前日と翌日は試合で、間が1日だけ空いていたので東北から飛行機で広島まで来て、翌日は東京に一度戻って静岡へということもやりました。2018年の日本シリーズも福岡に見に行ったんですけど、そのときも前日が仙台で翌日が関東での試合でした。自分は移動することがわりと好きなので、時間があれば常に行きたいと思っていますし、行けるようにプロレスの巡業中もホームとビジターのユニホーム両方を必ず持って行っています」

─ 思い立ったらその日でも?

 「そうですね。ただ最近はチケットの問題がありますからね(苦笑)。昔は当日でもチケットが買えましたけど」

― プロレスに関してはファン時代に観戦したチケットの半券を今も保存されているそうですが、野球のチケットも保存されているんでしょうか?

「はい、全部ではないですけど保管していますね。そんな多くはないですけど。あまり物を集めたりしないタイプなんですけど、チケットに関してはそういう気持ちがあるようです」

─ では2020年のカープについてもお聞きします。残念ながら5位という結果に終わってしまいましたが、いちファンとして今年のカープをどう見ていましたか?

 「やっぱり投打がなかなか噛み合わなかった印象がすごく強かったです。ただ、終盤は連勝もありましたし、最後になってカープらしい試合が見れたかなと。5位という結果はすごく残念な結果ではあるんですけど、2021年に向けて良い終わり方ができたという印象はありますね」

─ 2020年は負け試合が多かったですが、カープが負けた日は練習に身が入らないとか、そういったことはあるんですか?

 「オレは試合入場直前までカープの速報を見ているんです。なので入場ゲートまで携帯電話を持っていくんですよ。で、もし負けていたとしても『今日の試合を頑張れば、試合が終わって帰ってきた頃には逆転しているかもしれない』という思いで、試合を頑張っていることもあります。でも2020年はオレの頑張りが足りなかったのか、そう上手くはいかなかったですね(苦笑)。ただそうは言っても、なんかこの感覚が懐かしいなって思っちゃいました。いつの間にか勝つのが当たり前になってしまっていて、もちろんそれは良いことなんですけど、ここでまた一つ気を引き締めることができたのかなと思いますし2021年への期待がより高まりました」
(#3に続く)