2対0で日本ハムとのオープン戦に敗れたものの、カープは先発ローテーション入りを確実にしている九里亜蓮がまたも好投を見せた。

打たせて取るピッチングで日本ハム打線を抑え込んだ九里亜蓮投手。

 4回に中田翔にソロ本塁打を許したものの、5回4安打1失点としっかり試合をつくった上で降板。オープン戦初戦も4回無失点で乗り切るなど、昨季後半戦からの好調を維持し続けている。好調の要因について、九里は昨季シーズンオフに以下のようなコメントを残している。

「(きっかけは)巨人の菅野(智之)投手と投げ合った試合(10月13日・東京ドーム)ですね。あの時点で菅野投手は13勝で負けなしという成績でした。そういう投手との対戦という中で僕は『なるべく最少失点でいければ』と思って試合に入っていました。あの試合は早いイニングから野手の方が得点を取ってくれて、勝ちをつけてもらえました。その登板で自信がついたというか、『自分が持っている力をしっかり出した上で、打者1人1人と勝負していけば、球界を代表する投手と投げ合っても試合をつくっていけるんだ』ということを感じることができました」

 菅野と投げ合った10月は4試合に先発して3勝0敗。防御率に至っては0.58と抜群の安定感を見せた。結果的にプロ7年目で初の規定投球回に到達し、かねてから目標とする二桁には届かなかったものの8勝7勝、防御率2.96をマーク。開幕からシーズン最後まで、先発の柱として投げ続けた。

 春季キャンプの第1クール4日目にはブルペンで347球を投じるなど、今季も気合いは十分。大瀬良大地、森下暢仁と共に、年間通じて先発の柱としてのフル稼働が期待されている。