3月25日の『国際親善試合』(対韓国代表)、3月30日『FIFAワールドカップカタール2022アジア2次予選兼AFCアジアカップ中国2023予選』(対モンゴル代表)の日本代表メンバーに、サンフレッチェ広島所属の佐々木翔と川辺駿が選手された。前線への飛び出しを武器にボランチとして輝きを放つ川辺は、今回が代表初選出。ここではリーグ戦全試合出場を果たすことになる、2019年シーズン開幕直前のインタビューをお届けする。
(『広島アスリートマガジン』2019年3月号掲載/チーム名等の表記は当時のまま)

ジュビロ磐田への期限付き移籍を経て、2018年にサンフレッチェに復帰した川辺駿選手。2019年にはリーグ戦全試合に出場した。

◆自分を生かし切れず悔しさを感じた2018年

─1月中旬、吉田練習場からのトレーニングスタートとなりました。チームでの練習がスタートすると、やはり気持ちも引き締まるものでしょうか?

 「昨季は良かったところ、悪かったところ、本当にいろいろあったと思いますが、トレーニングがスタートすることでそれらのことを良い意味で忘れることができます。選手の入れ替えもありましたが、メンバーが入れ替わることで気持ちも変わりますよね。新しいシーズンに向けて新しい選手が入ってきましたが、レンタル移籍から戻ってきた選手も多いので、なじむのにそこまで時間はかからいないかと思います」

─選手が入れ替わったことでチームの雰囲気は変わりましたか?

 「千葉くん(和彦・名古屋に移籍)やカズさん(森﨑和幸・現役引退)が抜けたことで多少変わったかなとは思います。年齢が上の選手が抜けて、若い選手が増えたことで、チームとして変わっていかなければいけないんだと改めて思いました。育成型クラブというチームの伝統はもちろん、長い目線でクラブを見たときに自分と同年代の選手が中心なっていかないといけませんしね」

─ご自身の中でもチームを引っ張っていこうという気持ちはありますか?

 「昨年まではサンフレッチェユース出身の大先輩としてカズさんがいましたけど、そういう大きな存在がいなくなったことで、改めて自分たちが引っ張っていかないといけないと思いました。ユースで一緒にやってきた野津田(岳人)さんも広島に帰ってきましたし、その気持ちは強く持っています。個人的にはもっとユース出身者が増えてくれればと思います」

─地元・広島出身の選手として、昨季のチーム復帰以来、川辺選手には多くの注目が集まりましたが、周囲からの期待がプレッシャーになる部分はありましたか?

「プレッシャーはそこまで感じていませんでした。何より昨年に関してはチームとしての順位も良かったですし、良い形で追われた部分があったと思います」

─川辺選手個人としては、昨季はどんなシーズンでしたか?

 「磐田から帰ってきて、たくさん成長した部分があったにもかかわらず、それを発揮できる場面がほぼないに近かった印象です」