3連覇中は勝利の方程式の一角で、盤石の投球を見せていた今村猛。だが、ここ2年間は状態を崩し、本来の投球が見られなくなっている。チームが再浮上を図るには、リリーフ陣の再構築が絶対条件となる。若手の台頭も見られるなか、完全復活を目指す今村の胸中に迫る。

セットアッパー、時にはクローザーとしてリーグ3連覇に貢献した今村猛投手。

◆一軍の舞台に戻るために新たな球種にも挑戦

―昨年はわずか6試合の登板と悔しいシーズンになってしまいました。

「そうですね。昨年は本当に悔しいと言うか、何もできませんでした。改めて自分の力不足を感じましたね」

―どの部分に課題を感じましたか?

「全てが自分の思うようにいかなかったです。思ったところに投げられないし、思ったような球筋の球を投げられないし……なんて言うんですかね。何をやってもうまくいかないシーズンでした」

―その要因をどのように分析されていますか?

「自分のやりたいことが全く分からなくなっていました。まずは、そこだったと思います」

―リーグ3連覇中は、頭の中で考えたことが実際に実行できていたということでしょうか?

「そうですね。そのときは考え方と体が一致していたと思います。昨季は投手としてストレートをもう一回磨き直したいと思っていたんですが、ストレートだけではなく変化球もまったく操れませんでした」

―やはり軸であるストレートが一番の課題になるでしょうか?

「はい。そこがうまくいかないと変化球も良くならないと改めて感じました」