10勝10敗1分と5割をキープ(4月20日現在)しているものの、カープが深刻な打撃不振に見舞われている。ここではカープOBの笘篠賢治氏が、独自の目線で4月第3週のカープの戦いぶりを分析する。

阪神戦からの悪い流れを払拭する一打を放った中村奨成選手。

 先週(4月14日、15日)は阪神戦で2試合連続の完封負けを喫してしまいました。苦手としている西勇輝と秋山拓巳に打撃陣は苦労していますね。

 西とは昨季6試合対戦して0勝4敗。秋山も同じく6試合対戦して0勝4敗でした。同じ投手にずっとやられ続けているというのは、対策が甘いということです。来た球を打とう、甘い球、高めの球を打とうといったように漠然としすぎている気がします。

 西のときの対策がずっと同じコメントだと思うんですけど、そこはもっと考えないといけないところですよね。徹底的にスライダーを振りにいくとか、まず一巡するまではアウトコースを捨てて、インコースに絞るとか、それぐらいのことをしないと打てるものも打てないと思います。

 基本的にはカウント球のスライダーが、一番打てる確率の高い球だと思います。昨年、私が神宮球場で解説をした試合(ヤクルト対阪神)なんですが、そのときヤクルトはカウント球のスライダーで攻略していました。一度攻略すれば、次の対戦のときに向こうが考えてくれますから、対戦する上で有利な部分も出てきますよね。

 秋山はカーブやフォークといった抜き球があるので、引っ張りにいくのはやめて、徹底的に逆方向を狙うと良いかもしれません。低め球の見極めにも繋がりますし、変にひっかけたような打球も減ると思います。