◆良い投手を攻略するには足が必要

 あとは足を使う野球がしたいなら、そういったメンバーを揃えて戦うべきでしょう。足の早い走者が塁上にいれば、投手も抜き球は使いにくいです。良い投手を攻略するには足というのが重要になってきます。

 パ・リーグの試合を見ていると、西武なんかはそういった足を使った攻撃で上手く戦っています。同じ投手にやられるくらいなら、失敗を恐れずに足を使って塁上をかきまわしてほしいですね。

 西、秋山に限らず、良い投手と対戦するときはそれくらいの覚悟が必要になってきます。たとえ負けたとしても、相手チームに「えっ?」と思わせて、次の対戦で足を意識させるような負けになればいいんですから。

 ただ、そんな嫌な流れを断ち切ったのが翌日の中日戦、鈴木博志から打った中村奨成のプロ初ヒットでした。インコースのツーシームを上手に打ちましたね。外野でのスタメン出場でしたが、今の段階であれば外野を守らせるのは良いと思いますし、そのまま外野でスタメンに定着できるかもしれません。

 捕手出身の外野手ですと、元ヤクルトの飯田哲也を思い出します。野手的な感覚を持った捕手で、身体能力も高く、捕ってから投げるスピードも早い。中村は肩ももちろん強いですし、十分外野としても大成する可能性はあると思います。

 いざ困ったときには捕手もできますからね。捕手もできるユーティリティー選手は、チームにとって大きいです。今回のプロ初ヒットがチャンスをつかむきっかけになってくれたらいいですね。