──ミドルだと最終節(対仙台)のレアンドロ・ペレイラ選手の一発が印象的でした。

 「はい。でも、逆に他に誰がいたかな? というと、一人二人名前が浮かぶ程度ですよね? やはりミドルシュートの怖さも持ち合わせることができると、僕らが崩そうとしているスペースがもっと空くと思います」

──その中で永井龍選手の加入もありました。昨年のチーム得点王はウイングバックの柏好文選手(8得点)だったので、FWという部分も重要になってくると思います。

 「そうですね。永井もクロスの入り方とか非常に上手い選手ですし、シュートでも足を振り抜けるので高い部分での競争が今年は可能になったと思っています。もう一つはペレイラもドウグラスも昨年はケガに泣かされましたが、今年は(指宿での一次)キャンプ初日から誰一人離脱することなく全員がフルメニューをこなせました。体が強くなったというか、我々が求める強度に慣れてきたという意味では、昨年の今頃とはまったく状況が違いますよね」

──今季初の実戦となった宮崎産業経営大との練習試合は8対0での圧勝でした。

「あの試合は我々が実戦を経験するということが目的であって、あの試合から何かを参考にするということはないです。ただ我々がパスワークで持ち込んでいく、我々らしくコンビネーションで崩していく中でショートカウンターとミドルシュートを加えようとするみんなの意識と、そのために必要な守備、そこを共通意識として確認できたという意味では良い試合だったと思います」

──昨年もオプション的なフォーメーションで柏選手が右サイドに回ってみたり、試合の中でさまざまな変化がありました。今季もそういうところも含めてのアドリブになるのでしょうか?

 「3バックのままでも、より選手の特長を生かすような采配をしたいと思っていますし、もう一つはフォーメーションも特徴のある選手を生かして点を取りにいく、あるいは守備を固めにいくということを徹底したいと思っています。新加入選手がアジャストしてくると、そのへんのところでゲームを決めていくようなカードも使えるようになってくるので、特長のあるカードを多く持てるよう、その準備は常にしていきたいと思っています」