12月19日、現役ドラフト2025でカープから指名を受けた元楽天・辰見鴻之介が、マツダスタジアムで入団会見に臨んだ。

入団会見に臨んだ辰見。ネクタイは自主トレ仲間の山﨑剛(ロッテ)からプレゼントされたという

「福岡で自主トレをしている時にGM(楽天・石井一久GM)から連絡がありました。気持ちの準備はしていたので、あまり驚きはありませんでした」と話した辰見。「気持ちの整理もつきましたし、今は広島で一花咲かせようという気持ちです」と活躍を誓う。

 2022年の育成ドラフト1位で楽天に入団した辰見は、2023年に支配下登録を果たすと翌年一軍デビュー。オフに戦力外通告を受けて育成再契約となり、夏場に再び支配下に登録されたものの2025年シーズンの一軍出場はなし。二軍では88試合に出場し、31盗塁でイースタン・リーグの盗塁王に輝いていた。

 カープの羽月隆太郎とは過去に自主トレを共にしたことがあると言い、「移籍が決まって連絡をしましたが、『うそでしょ』と驚いていました」と、同じく脚を武器とするチームメートの反応を明かした。

「楽天では3年間を通してほとんどを二軍で過ごして、育成契約も二度経験しました。『一軍でプレーしたい』という強い気持ちは、広島でも変わらず持ち続けたいです」と新天地での一軍定着を目指す。オフの期間は「今は『野生的な動き』ができるように。自分の体の悪い癖を減らして、効率よくパワーを生み出せるようにしたい」と、昨シーズン同様、山﨑剛と自主トレを行う予定だ。

 新たな韋駄天の入団に期待を寄せるファンに向け、「まずは開幕一軍を目指して、最低でも二桁は盗塁したい。キャンプからしっかりアピールしていくので、応援よろしくお願いします」と意気込みを語った辰見。背番号は2024年シーズンまで羽月が背負った『69』に決まった。